友達になってね 公演情報 音響の会「友達になってね」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度

    表現方法をもっと考えたほうが
    これまで数多くの学生演劇を観てきましたが、正直言ってその中ではワーストの出来だと思いました。「上智の演劇を観たい」と私を誘った連れも同意見でした。連れは前日、高校演劇サミットを観ていて、それのほうが数倍優れていたと言ってました。
    ほとんど劇の態を成していないワークショップですね。それに1時間40分は長すぎる。表現したいことがあっても、自分たちだけがわかっているような作品では何も伝わらないと思います。
    私は学生演劇でもたいてい1000円以上カンパに支払ってるのですが、さすがにこれでは千円札は出す気になれませんでした。
    でも、トイレがどの大学よりも豪華で、設備も最新式ですごくきれいでした。トイレ使用料を払った気分です(苦笑)。
    ちなみに入場無料カンパ制の学生演劇でコリッチのチケットシステムを利用している珍しい団体だなと思ったが、コリッチで予約して行ったにもかかわらず、受付で名前も聞かれず、「チケットは発行してません。予約は関係ないんで」と言われ、渡されたのはパンフのみ。これってわざわざチケットシステムを利用する意味あったのかな、と(苦笑)。ほかの学生劇団同様予約メールで事足りるのでは?

    ネタバレBOX

    会場となっている講堂に入るなり、ミラーボールが回り、男女2人組のDJが音楽を流している。しかし、本編にはこのDJたちはまったく関係ない前座であることがわかった。このDJの男の子のまるで日本語カタカナ発音のつっかえつっかえの下手な英語にはビックリ。私の頃は学部に関係なく上智大生って英語が得意だったのに。客席の学生たちからも失笑が漏れていた。
    作者の横山龍顯くんは仏門の家の子弟だそうで劇中にも経文が出てくる。仏教大学でなく、ミッション系の上智とは意外な取り合わせだなーと。
    1人の女性の80年の一生を描いているが、「人生」なんてものではなく、ほとんどが高校生活のヒトコマである男女同級生の他愛無い会話でその内容がまったく面白くない。いったい、この作品で何が言いたいのか伝わってこない。
    「途中で女の子が男の子になったりもするのですが、あまり気にせず・・・」って挨拶文に書いてあるが、気になるでしょ!(笑)。その場面の意味が全然わからなかった。
    劇中、俳優が劇とは無関係の自己紹介をするのだが、2人だけ本名を言わないのはなぜだろう。役名がいちおうあるのだが、その2人が性別のわからぬ名前で、2役以上の子もいるので、配役表はほしかった。
    80歳を迎えた主人公が病気なのか同窓会会場で急に痛みを訴えて息絶えて劇が終わるが唐突な印象である。80歳になっても演技やしゃべりかたは高校生のままだし。
    「現代口語演劇」の一種であることだけはわかるが、これを演劇と呼べるのかというお粗末さ。
    「青年団の若手自主企画的な」前衛的な作品として評価する向きもあるかもしれないが、私には作品として好意的に評価できなかった。
    最後に菩提樹らしき木を描いた背景幕が下ろされるが、右側が何かに引っかかり、半分まくれあがって、幕として不完全なまま直そうともしない。
    この幕に白い花をくっつけたり、床に草らしきものを撒いたりする工夫は面白いと思ったのだが。

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    2010/12/20 15:28

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