平坦を登ってる 公演情報 九蓮サイダー「平坦を登ってる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/01/17 (土) 12:00

    「平坦」は結構辛い。山あり谷ありより辛いかもしれない。
    頑張る理由を見失って、現実に押しつぶされながら暗澹とした気分で歩く。
    何がすごいって「平坦を登ってる」というこのタイトルが、まんず秀逸だわ。

    ネタバレBOX

    舞台は夜の公園。あす地球は滅びる、という予言が噂になっている。
    1.「このスーツケースを受け取りに来た相手に渡せ」という謎のミッションを請負い
      ベンチで待っている女…押し活中。借金あり。
    2.スーツケースの女の妹…結婚してから、環境問題に異様な情熱をもって生活している。
    3.環境問題の女の夫…環境のため、という大義に縛られて制約の多い生活を送るうち、
      息苦しくなって、やめたタバコやパチンコに焦がれている…借金あり。(妻に内緒)
    4.スーツケースの女の押し活仲間。スーツケースにお金を貸している…貸した金返せ!
    5.夜の公園でタバコを吸う人から罰金(金額は随時変わる)を取るコスプレ偽警察官。
      実は「明日地球は滅びる」という予言をしている新興宗教の教祖の息子。
      パチンコ夫の元パチンコ店同僚。(柄本時生に似てる)
    6.教祖の息子を「坊ちゃん」と呼ぶ女。

    これらの面々が公園で「スーツケースを運ぶのは闇バイトだ」とか、妻に借金がバレるとか、
    妻に結婚後もパチンコしていたことがバレるとか、妹の結婚式にも来ない姉を見下すとか、
    さっきのタバコの罰金を返せとか、押し活のどこが悪いとか、
    リアルな問題がぐるぐる回って罵倒し合ったりする。

    みんな自分でも解っているから嘘をついてムキになって反論する。
    そのさまがリアルで、ああ、こうやって自分を正当化したり言い訳したりしないと
    自己嫌悪に押しつぶされてしまうから、こんなに切羽詰まっているんだなと思う。

    そして事態は唐突に終末へと向かう。
    予言通り地球は滅びてしまうのか…?!

    スーツケースの中身が衝撃的で素晴らしい。
    これを使ってラスト、もっとドカンと大きくやって欲しかった。
    しょうもない日常と荒唐無稽なSFが合体する面白さ、こうでもしなきゃ人生なんて
    変わるもんか~!という感じがあったら、もっと強烈だったと思う。

    平坦を登ってるしんどさと追い詰められた感じが出ていて、役者陣は隙のない布陣。
    個人的には柄本時生似の彼、コスプレ警察官の“小者感”と教祖の息子の“怪しさMAX感”、
    この二面性が面白かったです。



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    2026/01/17 21:16

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