ひとりごとターミナル 公演情報 劇団フルタ丸「ひとりごとターミナル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    バスターミナルでの風景
    最近のフルタジュンは調子がいい。こんな褒め言葉をサラリといえるほど舞台は面白い。説明しよう!調子が良いというのは舞台だけではない。フルタ君の身体は未だにすくすくと育っており、いわゆる育ち盛りなのだ。もしかしたら冬眠まえの熊が一気に食料を貪るごとくな勢いなのかもしれない。だから舞台に立ったフルタ君はテディベアそのものだった。笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    ゲームで育った世代は他人とコミュニケーションをとるのが苦手だったりする。そのせいか、バスターミナルの待合ベンチから始るこの物語もそれぞれの男女が独り言のようにつぶやくシーンから展開する。

    6人の男女はまったくの他人だが少しずつ関係していて、その繋がりを一人ずつ見せる描写もコミカルで面白い。個々のドラマはやがて6人のドラマと発展していく伏線のばら撒き方とその後の伏線の回収も絶妙でオムニバスとして進ませ、きっちり一つの物語として成功させているところは流石だと思う。

    独り言で始まりひとりごともどきで終わるここでの6人は自分が望むような人生を決して歩んでないが、そういう現実なのに悲壮感はなくて、むしろ清清しく感じてしまう。だから不思議とこれらのキャラクター達を一人も嫌いになれないという好意的な感覚が観客にも生まれてしまうのはやはり、脚本の秀逸さにあるのかもしれない。

    そうして終盤は究極のひとりごとコミュニケーションをなんとな~く確立させちゃうところもコメディだった。笑

    観劇後、なんだか温かな気持ちになって夜風に吹かれた。いい物語だと思う。

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    2010/12/11 22:25

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