公演情報
Y.T.connection「真夜中に挽歌」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★★
ぶっちゃけ松田優作、という孤高の存在の秘密というか、片鱗を覗き視たくて訪れる。特段フリークでもないがた。恐らくそういう人達(あるいは何らかの繋がりのある人達?)が大部分だろうと想像しつつ上野ストアハウスへ足を運ぶ。地下へ下り、賑わう客席を眺めると、どことなくそんな空気が。
ある意味で予想したような内容であったのは、脚本は短編であっさりと終える。鮮烈な短編映像作品が撮れそうなハードボイルド作品で、ATGが持て囃された時代の空気を感じなくもなく・・。そして上演前にお連れ合いの語りの映像、上演後に松田優作と音楽で関係した二人によるライブ、トークで一つの出し物であった。
一俳優を偲ぶイベントであり、具体的なエピソードにも故人の存在が三十年を経た今に伝えて来る何かを、観客は持ち帰った事だろう・・等とうまく纏めるつもりはないが何かを求めて訪れ、何かを持ち帰った事だろうと想像されるやはり存在だな、と。
夫人曰く「不器用だったが・・」それを凌駕するエネルギーが彼の真骨頂という言葉を、自分の中にも幾らかある故人の残像と重ね合わせ、何かを読み取ろうとするその欠片をもらった時間。短時間ながら個人と接触した場面を生々しく語るトークは面白かったが、芝居の方はやはり映像向き、人物の行為と発語にある何かを色付けする事で人間と社会を抉るものになる・・その印象。