陽炎座 公演情報 花組芝居「陽炎座」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「あやめ十八番」を観ていると「花組芝居」を観なきゃいけない気になる。一度は観ておこう、でも歌舞伎か···、難しそうだな。

    人通りのない静まり返った町の寂し気な横丁、何やら聴こえて来る鳴り物の音。何かやっているみたいだな。その音に誘われた一人の男、里神楽の狂言方(作家)である小林大介氏。同じく背広を着込んだ紳士・丸川敬之氏と着物姿の美しい女(ひと)、品子(永澤洋氏)。こんな所に芝居小屋?義太夫、長唄、囃子が揃い、狐(桂憲一氏)、狸(黒澤風太氏)、猫(髙橋凜氏)が踊る。「迷子の迷子の迷子やあい」。探している迷子の名前を聞くと「迷子の迷子のお稲(いな)さんやあい」。享年19の亡くなった娘らしい。その名に覚えがある小林大介氏、そして品子。死んだ娘をどうやって見つけるというのか?帰りたがる丸川敬之氏、筋の先を知りたがる品子。

    鈴木清順の『陽炎座』しか知らなかったが、元はこんな話だったとは。非常に面白い芝居。芸に色気がある。次回作も観たい。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    三つ目入道(神田友博氏)が雪女(加納幸和氏)に酌をさせる。雪女は名前をお稲と名乗る。品子がそれに食い付く。

    小林大介氏が回想する。器量好しで地元でも評判だったお稲(武市佳久氏)と法学士(押田健史氏)の潰された恋。気が狂い精神病院で死んだお稲。男達に玩具扱いされる女という境涯を代表して品子が怒りを叩き付ける。ここが地獄だろうが魔界だろうが構うものか!

    沢山の魂を甕(かめ)に入れて六道の辻の小屋掛け芝居をやらせている狂言方、原川浩明氏。

    この芝居の裏方である黒子(武市佳久氏)、お稲との二役なのか?信じられない。

    小林大介氏の回想シーンから客席が沈滞ムード。居眠りが目に付くように。ここをもう一工夫するべき。

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    2025/11/12 15:45

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