punctum プンクトゥム 公演情報 MacGuffins「punctum プンクトゥム」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    悩み多き25歳
    後半からの2人芝居はそんな感じ。

    しかし、あくまでもワタクシの考えだが、存外殆どの人間は年齢に関係なく頑張って生きてるような気がする。くだらない世間を上手く渡ってみせると豪語しながら、学歴社会の重圧に耐えかねるように真面目な子供が壊れてしまう十代。

    物静かだった子供がバットを振り回し獣のように親を襲った事件、突然ビルから飛び降りたりと子供の社会に行き場のない奇妙なストレスが蔓延した時代を乗り越え、それにつれ、学校や社会も豹変し始める。派手な校内暴力の時代は徐々に終わりを告げ、代わりに子供たちがより弱い固体をみつけて攻撃する陰湿ないじめの時代が到来し、大人に牙をむく子供は減り、子供同士が魂を殺しあう暗黒のゲームがはじまったりと・・・、そんな時代を乗り越えて大人達は皆、相当頑張っている気がする。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    おおまかに前半がコメディ色強くバカ丸出しで押し出す展開から一転して後半は女子二人だけのシリアスな場面へ突入する。

    素敵なサムシングを見つけると言って何処かへ行ってしまったユキを探しに行くみどりだったが、旧友がコンビニ強盗をした現場に居合わせたみどりはひょんな事からブリーダーのヒロシ共々、強盗をはたらいた新太郎を半ば脅迫して、ユキと迷犬を探す旅に3人で出かける。

    車に乗った3人は本人達に与り知らないところで凶悪な殺人容疑者として全国指名手配されてしまう行までは、コント色の強い馬鹿馬鹿しいコメディで個人的に好みのコミカルさだった。

    しかし、後半は写真家になりたかったみどりとユキのシリアスな会話劇へと変貌してしまう。この変貌は受け手である観客の好みの問題で評価は割れると思うが個人的には「素直な描写だな」という反面、劇場という場所に夢や希望や不条理や絶望というものを押し込めた虚構を覗きに、いわば現実逃避しにきているワタクシとしては彼らのリアルな悩みはここでは聞きたくないな・・という気持ちもある。

    途中から写真と小劇団を置き換えて観ていたが、根本的に悩める小劇団団員みたいな展開になってあまりにも痛々しさがリアル過ぎた。表現していることは理屈抜きで解るだけに、観ている観客としては夢も希望もないじゃん!と打ち砕かれてしまうのだ。だから個人的には前半の方が好みかな。

    横田純が吐くセリフのテンポが絶妙だった。聞き取りやすい語彙もきっちりと耳に馴染んで入ってきた。素晴らしい役者だと思う。馬?のような水越も人間離れした相川も好まれるキャラクターだと思う。笑

    2

    2010/11/21 15:59

    0

    0

  • アイハラ>
    コメントサンクス。

    >前回の公演「男女」では、「おとなになりきれない若者」を、対比した本を上演しました。

    その「おとなになりきれない若者」という世代は1965年前後の生まれでしょうか?
    その時代には有能だけれど地に足の着かない人達が沢山いたと言われています。
    そういった物語でしたら、「男女」観たかったです。今となっては夢物語ですが・・。

    次回も楽しみにしていますからね。気楽に頑張れ~(^0^)

    2010/11/26 12:17

    このたびは、劇場まで足を運んでいただき、
    まことにありがとうございました。

    >存外殆どの人間は年齢に関係なく頑張って生きてるような気がする。

    ぼくもそう思います。
    前回の公演「男女」では、
    苦労して、小さいながらも自分の家庭を持ち、
    生活をしてきた「おとな」と、
    情報化、機械化が進んだ時代に放り出されて、
    未来に希望を持てない「おとなになりきれない若者」を、
    対比した本を上演しました。
    普通普通って言うけど、
    「普通にやる」って結構大変なんだよ!
    みたいな。

    事細かなレビュー、ありがとうございます。
    今後の参考にさせていただきます。

    2010/11/26 03:26

このページのQRコードです。

拡大