マッチ・ポンプ・ダンス 公演情報 劇団東京晴々「マッチ・ポンプ・ダンス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    内容の濃い素晴らしい芝居でした
    戦時中の新聞社を舞台にした物語。初見でしたが正当な舞台でしかも素晴らしい出来でした。花丸!

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    日の出新聞編集部記者の大久保は内務省検閲局の役人・鳥越が北海道カモイダケに陸軍の軍事演習上を作ろうと目論んでいることを知る。ブンヤとしての誇りからこれを阻止し鳥越に対抗すべく為に同僚を巻き込んでまでも、正義を貫く彼らの戦いを描いた作品。

    大久保は海軍に鳥越のしようとしている事を暴露し、なんとか鳥越の野心を阻止することは出来たが、日の出新聞そのものを抱き込んで国民を欺き誤報を打たせようとした鳥越にこれ以上、日の出新聞社を利用させないために新聞社そのものを廃業申請してしまうという大胆不敵な終わり方。

    この行動はあっぱれだったが、同時になんとも言いがたい不条理を感じた。

    その後、編集部の坊やと呼ばれ可愛がられた早稲田の大学生は大学を退学し新聞社で働こうと決めた矢先、赤紙が来てしまう。

    戦時中の動乱を新聞社の編集室の極めて情報が集りやすい部屋での出来事だったが、キャストらの演技が実に優秀だったこと。ともすれば硬く重苦しい内容になりかねないが、一部のコメディアン的なキャラクターの立ち上げで割にコミカルさも加味した分、救いがあったこと。大久保の妹の話や橋爪の赤紙通知で落涙した場面もあったことなど盛りだくさんだった。

    良い芝居を観ました。

    0

    2010/11/07 21:45

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大