公演情報
はらみか×渡邉ひかるプロデュース「水鏡の真実 -御泉花守探偵の事件録 FINAL-」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★
#朗読水鏡2
朗読劇だが、観(魅)せることを意識した演出によってミステリー色を際立たせる。説明にある私立探偵の御泉花守真実を主人公にした推理劇。タイトルにある「水鏡」が肝。
早々、犯人が誰だか解かっては面白くない。その工夫として、登場する10人は、デザインは違うが皆 白地の衣装。外見的な特徴で犯人を捜すのではなく、論理的な展開で考え 楽しませる。ちなみに ピアノ演奏者(塩原奈緒サン)だけは黒地の衣装で昏い空間の中に溶け込んでいる。
朗読という聴かせるだけではなく、音響/音楽といった技術で情景を豊かに紡ぐ。波や風の音、それによってホタル島の風景が目に浮かぶよう。また照明は、いろいろな色彩を白地の衣装へ照射することによって雰囲気を変える。特に心情と時間(黄昏など)を抒情的に表している。この聴くと観(魅)せる演出が実に巧い。またピアノの生演奏が台詞に被らず、むしろ心地良い効果を発揮していた。全体的に繊細で上質感溢れる公演だ。
(上演時間1時間30分 休憩なし) 千穐楽後に追記済