どうじょう 公演情報 コマツ企画「どうじょう」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    男のさが、女のさが
    登場人物が個性的で、しかも俳優の演技も自然で観ていて飽きなかったです。

    「性」を扱った作品で、男女の対比がよく出ていてリアルで面白い。シチュエーションコメディーのような楽しさもあり、ジメッとしていないのが良かった。

    ネタバレBOX

    俗に言うデートクラブの斡旋所みたいな事務所が舞台。
    女性はお金を求めていて、男は金がないくせに女と遊びたくて通ってくる。
    そのせめぎあいが面白い。
    事務所のバイトの女性がしっかりしているようでも、ロマンチックに楽しそうな夢を語られるとフラッときてしまう。その彼女を口説くほうの男を演じる小林タクシーも、一見、誠実でカッコよいことを言ってるようでも、所詮は妻子がある男の下心を見せる、その綻び具合が可笑しい。
    常連ぶってしゃしゃり出てくる花屋のダメ親父を演じる政岡泰志が、いかにもいそうな男に思え、とても巧い。橋爪功の若いころを思わせる。彼は男性会員の特徴を「医師、弁護士・・・」とか説明しているのに、ここにはそんな客は来ない(笑)。何より、彼は一家離散状態で、経営も火の車なのだから胡散臭いわけだ。
    宍戸香那恵演じるブランドバッグを持つ女は、乾いた表情が情事のときに見せるという大胆な性癖とのギャップを感じさせて面白い。
    この芝居に登場する女たちはみな乾いている。
    女たちの中で唯一、お金を求めない女を小松自身が演じ、その切羽詰った言動で笑わせる(客席の最前列から立ち上がった演出にはビックリした)。

    小劇場ならでは味わえる楽しさだった。


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    2010/11/01 19:38

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