こども かける たそがれ ぶん の いち 公演情報 しずくまち♭[フラット]「こども かける たそがれ ぶん の いち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    エネルギーが満ちあふれていた!
    実は私は2004年の初演を観ていたので、今回どのような作品に仕上がっているのかが、とても楽しみだった。

    ちいさな王国に流れ着いた一人の自称「こども」。彼がやってきたことで、王国の人間関係のバランスが少しずつ崩れていく。

    こどもとおとなの境界線を、不老不死であるひととそうでないひとの間に引いた、ナカヤマカズコさんらしい不思議な世界観のお話だった。

    出演者のほとんどが、演劇を始めて間もない俳優とのこと。彼らが演じた「こども」は、演じることへの思いにあふれ、彼らの目にはパワーがみなぎっていて、私はすっかり物語の世界に引き込まれてしまった。

    少し変わった難しい世界観の中で、どの俳優もみずみずしいエネルギーにあふれた演技をしていて、すごく素敵な公演に仕上がっていたと思う。

    ◎恒例!気になる俳優さん!
    この公演で私が注目したのは、野澤恵梨さん。難しい役どころをのびのびと、楽しそうに演じていたのが印象に残った。

    おそらく彼女は、細かくつけられた演出に答えるために、もの凄く沢山の努力を積み重ね公演に望んでいたように見えた。今後の活動に注目したい。

    そして身内の倉地裕衣。慣れない環境の中で、沢山の苦労をしたんだと思う。彼女が演じた役は、すごく難しい役だったが、彼女の今のベストが出せていたんじゃないかと思った。今後の彼女の活躍に期待したい!

    ネタバレBOX

    物語の中で、手作りの星形の飾りに願いを書いて、舞台に飾られたロープにつるすというシーンがあった。やがてそれが、物語の重要な複線となっていくこのシーンは、この作品で私が最も好きなシーン。

    このシーンを観ながら私自身の、おとなとこどもの境界線を考えさせられた。

    そして、ワークショップ公演の素敵さにちょっと心を動かされた。

    私も、演劇を始めて間もない、みずみずしいエネルギーに満ちた俳優たちと作品を作ってみたいなと思った。

    「こども かける たそがれ ぶん の いち」は本当に素敵な公演だった。

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    2010/10/13 23:57

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