窮する鼠 公演情報 JACROW「窮する鼠」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    三本目の『リグラー』が強烈!
    短編が3作品、全員が2~3作品に出演し、様々な表情をみせてくれました。

    ネタバレBOX

    敗者復活というテーマにあまりこだわる必要もなく、3本の短編を十分堪能させて頂きました。

    澤井裕太さんのいんぎんなホテルマンとシャイな好青年や、菊地未来さんの文学好きの派遣社員とやつれた奥さんも本当に同じ人かと疑いたくなるほどの好演技でした。

    福原冠さんの助けを求めるような目の動き、谷仲恵輔さんの成績が悪くて追いつめられていく社員の様子は秀逸でした。今里真さん演じる課長の、真に迫った追いつめ方も強烈で、ああ嫌だ、こんな会社には行きたくないと思ってしまいます。

    私がいびられたようなあまりにも強烈な印象を受けた反動でしょうか、帰りに中年のサラリーマンに傘の持ち方がなってないと注意して、正しい傘の持ち方を懇切丁寧にご教授申し上げました。

    『きぼうのわだち(改訂版)』 同じ劇団にいたことがあって、今や売れっ子になっている男と女の結婚式に呼ばれた昔の仲間たち。みんな彼や彼女と付き合ったことがあり、セフレとして付き合っていた助監督を除き他の者は振られたことが判明。しかも、案内には、招待状でなく挑戦状と書かれていたために披露宴で何をやらかそうかと相談していると、新婦の兄が来て、自分が案内状を作成したというのを聞いて少し拍子抜けして、ちゃんちゃん。

    『LoveLetter from …』 シラノ・ド・ベルジュラックの日本版って感じの作品。愛のささやきは今やメールです。矢作似の友人のためにシャイな小説家志望の青年が文案を作っていましたが、複数で会ったときに女性と青年はそれぞれが好印象を持ちました。最終の告白メールの返事に、女性は正直に書きましたが、友人がけがで入院してしまいまだ読んではいません。でもいずれ二人は上手くいくのでしょう。

    『リグラー』朝会の席で営業成績の悪い男を責める課長。いびり方は強烈で、床を這わせたり、反省文を書かせたりして、それを見ている別の部下二人はまたかという表情をしています。男にコーヒーを持って来させますが、コーヒーは手元に無く、別の部下が持ってきてあげたり、本社から来た社員は別の二人とは名刺交換するのに男とはしません。ふむふむ、何か変だぞと思っていると、病院から抜け出してきた男の妻が来て、夫とお腹の赤ちゃんを返せと課長に迫ります。男は自殺していました。朝会での男の姿は課長の妄想でした。そして毎朝同じことを繰り返していたのでした。何とも怖くて素晴らしい!!

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    2010/10/13 04:11

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  • 作家さんと役者さんの気持ちが伝わってきた素晴らしいひとときでした。

    2010/10/30 11:49

    ご来場及びコメント書き込みありがとうございます。
    また熱い文章に感激しました。ありがとうございます。
    次回は本公演です。よろしかったらまたご感想などいただけたら幸いです。

    2010/10/23 15:09

    ご来場誠にありがとうございました。今回2話目を担当させて戴いた井原謙太郎と申す者でございます。

    出演者陣を高く評価して下さり本当にありがとうございます。今回は短編集ということで、中村も私も役者を立たせるやり方を強く意識して作品を作りましたので、彼らが評価されると本当に我々も嬉しい限りです。

    ただ来年1月の本公演では、同じく役者をしっかりと活かしながら、そして同時にストーリー的にも非常に濃密な作品をしっかりとお見せします。是非ご期待下さい。

    2010/10/23 04:29

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