團菊祭五月大歌舞伎 公演情報 松竹「團菊祭五月大歌舞伎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「花盛りの娘三様」

     菊之助改め八代目菊五郎、丑之助改め六代目菊之助の襲名披露の團菊祭である。昼の部の最後に玉三郎と三人の「娘道成寺」が出た。

    ネタバレBOX

     道行きではすっぽんから新菊五郎と新菊之助がドロドロでせり上がる。大曲に果敢と立ち向かう親子といった絵で緊張感がありながらも微笑ましい。新菊之助がすっぽんで下がってからの新菊五郎と聞いたか坊主たちによる問答はひととおり。このあと紅白の幕があがって初めて玉三郎と三人で揃った姿に観客から大きな喝采があがった。

     「言わず語らず」の手踊りまで三人で揃い、このあとの鞠唄は新菊之助が新菊五郎とまず踊り、そこに割り込むかたちで玉三郎と二人で踊り分ける。父親と先輩に挟まれた新菊之助はここから花笠まで踊り抜くから大したものである。

     お待ちかねのクドキはまず新菊五郎がひとりでしっぽりと、「ふっつり悋気」から玉三郎が入って男女の機微を娘姿の二人が表現する。性が倒錯し怪しくも美しいこの二人のクドキは、2004年初演の「二人道成寺」の感動を呼び起こした。客席に向け手ぬぐいを撒いてからの山づくしは新菊五郎・新菊之助親子、「ただ頼め」は玉三郎ひとり、そこから引き抜きとなり鈴太鼓を持ってからまた三人で鐘入りまで踊り抜いて幕となった。

     襲名ならではの豪華な一幕を大いに堪能した。

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    2025/05/12 13:24

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