心の余白にわずかな涙を 公演情報 elePHANTMoon「心の余白にわずかな涙を」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    観劇
    堪能しました。

    ネタバレBOX

    太い。とにかく太い脚本だと感じた。
    「ある島の教会に集う人々の人間模様」というシンプルなプロットだが、その一つ一つのエピソードが非常に重いのである。
    最初は次々と出てくる登場人物の相関図が理解できずに見失いそうになったが、不思議と不安はなかった。出てくる役者がかなりレベルが高いので、「これだけの力がある団体なら慌てて展開を追わなくても、きっと理解できる構成になっているはずだ。」と確信的安心感を持って観ていた。
    特に牧師役の役者が素晴らしい。佇まいも語り口調も牧師そのもの。牧師に個人的知り合いはいないけれど、きっと牧師さんってこんな感じだろうなあと思わせるのに十分な説得力があった。あと、韓国人役の俳優と少女役の女優も良かった。
    作中に小劇場としてはかなり体当たりな表現がされていたけれど、流れに必然性があったので、やりすぎ感は感じなかった。ああ、この流れなら、こういう展開になって然るべきだよねと。
    惜しむらくは、各エピソードが太すぎて、メインとなるはずの両性具有の女性(?)のエピソードが物足りなかったこと。これはクオリティじゃなくてボリュームの話ね。単純に、もっと観たかった。物語の後半で「あれ?そういえば、冒頭のシーンのエピソードってどうなったんだっけ?」と思い出してしまった。まあ、最後に素晴らしい締めくくり方をしたのだけれど。
    客入れからの物語への入り方や美術などにもこだわりがあった。
    私の好きなタイプの芝居でかなり完成度も高い。
    この劇団は、また観に行こう。

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    2010/10/03 21:14

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