女中たち 公演情報 劇団 風蝕異人街「女中たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    B班観劇-虚虚実実、考えさせられた
    この作品、過去に2度見逃してる。昔、花組芝居でもやってるはず。で、もうひとつ、明治大学の実験劇場アトリエ公演、唐十郎の後輩たちの劇団だけに観たかった、いや観ておくべきだったといまも思うが、体調が悪く断念。
    旬の観たいもの展の一環公演だったんですね。知らなかった。
    この劇団に注目したのは以前の公演をtetorapackさんが絶賛してたから。
    自分の観た日、A班はまったく違うアングラっぽい演出と聞いて、A班も観たかったなーと思った。
    今後、ときどき上京するらしいので、また機会があれば観たいと思っている。
    虚虚実実の、このお芝居みたいなことがけっこう私たちの身の回りにも起こっているような気がして怖くなった。

    ネタバレBOX

    ソランジュとクレールの女中姉妹が奥様と女中ごっこをしているけれど、始まったときはわからなかった。
    奥様登場。この奥様が、まるで女装の男優のようにインパクトのある人で。
    奥様も虚栄心の塊のようで、どこか壊れかけている人。
    奥様に毒を飲ませようとして、失敗。
    だが、この女中姉妹もよくわからない人たち。
    天井から吊るされた美しい奥様のドレスの数々がとてもステキだった。しかし、このドレスが奥様の、いえ、人間のいくつもの虚虚実実なさまを象徴しているようで、感慨深かった。
    ドレスを着替えるように、仮面をかぶり、他人になりすましているだれかがいっぱいの世の中なんて、想像するだけでゾッとする。だが、現代のネット社会は案外そんなものかもしれないと思い、興味深い作品だった。
    ヴァイオリンの生演奏が効果的。先日もピアノの生演奏の芝居を観たが。
    上演中、カーテン越しに、主宰がうろつくのが丸見えで、最初、出番のある俳優かと思った。目障りなので、じっとしていてほしかった(笑)。

    1

    2010/09/01 16:00

    0

    0

  • きゃるさん

    >この劇団に注目したのは以前の公演をtetorapackさんが絶賛してたから。

    いやー、感激です。でも、なかなか楽しんでいただけたようで、ホッとしました。きゃるさん同様、これならA班、B班ともに観たかったですね。

    >虚虚実実の、このお芝居みたいなことがけっこう私たちの身の回りにも起こっているような気がして怖くなった。

    これ、ほんとにそうですね。きゃるさんのレビュー読んで、どきっとしました。その意味で、
    >このドレスが奥様の、いえ、人間のいくつもの虚虚実実なさまを象徴しているようで、感慨深かった。ドレスを着替えるように、仮面をかぶり、他人になりすましているだれかがいっぱいの世の中なんて、想像するだけでゾッとする。だが、現代のネット社会は案外そんなものかもしれないと思い、興味深い作品だった。

    という指摘は、言い得て妙ですね。現代のネット社会、「バーチャル」の怖さは「エスカレートの怖さ」とも言われています。昔は、例えば、子ども同士や親子・夫婦のケンカで、頭に来てどちらかが暴力を振るうこともあったけど、その手加減さが効いていた。ところが、ネットでバンバン人を殺すロールプレーイング・ゲームなんかに慣れている人は手加減差が分からない。よって、キレると、いきなりナイフで刺したり金属バットで殴ったり、はたまた憂さ晴らしに人をむやみやたらに殺傷する行動なんかに走ってしまう。このバーチャル=「エスカレートの怖さ」って、ほんと、ゾッとします。

    >上演中、カーテン越しに、主宰がうろつくのが丸見えで、最初、出番のある俳優かと思った。目障りなので、じっとしていてほしかった(笑)。

    A班、B班で違ったんでしょうが、それは、ちょっとモチベーションが下がりますよね(笑)。

    2010/09/02 15:05

このページのQRコードです。

拡大