Re: プレイバックpart3 公演情報 劇団チャリT企画「Re: プレイバックpart3」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    劇団チャリT企画『Re:プレイバックpart3』を観劇。

    以前に5本ほど観ていて、『ネズミ狩り』『死の町』が傑作であった。

    あらすじ:
    音信不通の叔父さんが自宅アパートで亡くなっていた為、後片付けにきた姪っ子。
    部屋はある程度片付いていたが、一本のカセットテープが見つかる。
    聞いてみると叔父さんの遺書のようで、独白を聞いているうちに、日航機墜落事件の新たなる真実を語っているようなのだが…。

    感想:
    カセットテープの内容は、自衛隊が墜落現場で人命を救助せずに、墜落原因の証拠集めをしていたという事実から、それを世に訴えようとした自衛隊員が何人も暗殺された、という仮説の物語が進んでいく。
    初めにテープから聞こえた一瞬のノイズが、何の音か分かった観客は瞬時に物語に没入出来るのだ。
    ノイズを聞き分けた瞬間が物語の入り口だが、聞いたことのない人には全く分からない仕掛けでもある。
    「何故、人命を優先せずに、証拠集めに奔走したのか?」
    墜落の原因は自衛隊が絡んでいたのだ!ととんでもない仮説を立てて物語が進んでいくが、遺族への思い、残された家族、事件の真相と作家の視線は優しいが、ハリウッド並みに逃げたり、追われたりのドタバタの展開と事件を笑い飛ばしてしまおう!という作劇は面白く、面白さは存分にある。90分ながらも、ゾッとする結末が待っているが、中身の充実度からか、事件について改めて考えてみようと思った観客は多数いただろう。
    リサーチ力、執筆力が確かな劇団で、作風は違えども、社会への眼差しは『野田秀樹』『平田オリザ』に引けを取らないほどだ。
    今作も面白いのである。

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    2024/09/01 15:27

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