実演鑑賞
満足度★★★
20世紀アメリカシチュエーションコメディの金字塔、その表層の面白さは十分伝わったが、少し気になるところも…。
さて、物語は 性格等の違う二人の中年女性が同居したことによって起こる心や生活の変化を可笑しく描きつつ、ちょっぴり悲哀も感じさせる。原作では中年男性が主人公であるが、この公演では女性版として別の「おかしな二人」を立ち上げている。勿論、いくつかの設定を変えることで違和感を抱かせない。
原作はトニー賞(演劇作者賞)を受賞した有名作品、その物語の核となる二人の性格等の違いを強く印象付けるような舞台美術や技術(特に照明)が巧い。少しネタバレするが、ずぼらで時間にもルーズなオリーヴ、一方 清潔好きで潔癖なフローレンス、その二人を青と赤、まさに信号機の進めと止まれの真逆を思わせる照明、また部屋に乱雑に置かれたダンボール箱のテープの色も同様。よく見ると上手 下手の壁の色彩 柄も変えるなど演出に細かい工夫を凝らしている。
(上演時間2時間 休憩なし)
2024/08/31 14:43
スペイン人兄弟のオーバーゼスチャー、オーバーリアクションはキャラクター的な味付け、それと2時間もの長尺の芝居の一番中弛みが起きる時間帯への対策、後半のシリアスシーンをブリッジする目的で演技に取り入れました。確かに賛否分かれるところかと思います。貴重なご意見、重ねてありがとうございました。