実演鑑賞
満足度★★★★
お話もですが、老婆役の方々の迫力が凄かったです。
私が生まれる前の時代の戯曲で、学生運動については話でしか聞かないのですが、
国家権力に抵抗してバリケードを張って火炎瓶を投げて機動隊が突入して、というイメージで、
そんな時代に生まれたらしい舞台を時間を超えて体験できるのは演劇ならではだなと思いました。
テロやリンチを思わせる部分も、同時代の人は元はあれだな、とか思いつくわけですよね。
解釈についてはなかなか難しかったですが。
個人的には、大正生まれで戦時に夫や娘を亡くした厳しい祖母が、
私が幼い時分、戦争のことを指して「国のやることは信用できない」と常々言っていたり、
叔父の時代にあたる学生運動についても、内容はよく覚えていないのだけど、色々言っていたなあ、
今生きていたらどう思うのだろうなあ、などと思い出しながら観ました。