実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。何となく<滅びの美学>といった印象を受けたが…。この公演の面白さは捉えどころのない漠然とした世界観、その中にある逞しさ情熱といった輝きか。勿論 批判の矛先は国家 社会であろうが、同時に自らも省みなければならない。
1971年の銃口が2024年に炸裂する…その謳い文句の意味するところが 公演の肝。公演の面白いところは、学生運動を機にした物語であるが、その主役になるのは老婆たちである。何度も繰り返される「あたしたちゃ、恥で黒く染まった鴉」という台詞が、学生という若者から老い先短い老婆が日本の将来を見据えるといった皮肉であり気概を感じさせる。
(上演時間1時間35分 休憩なし)