R 学 級 の 中 心 公演情報 荒川チョモランマ「R 学 級 の 中 心」の観てきた!クチコミとコメント

  • あら、よかったじゃない。
    まずは美麗な舞台美術。自分は客席の何処に座るとか普段そんなに気にしないんですが、今回はつい前のほうに座ってしまいました。そこで繰り広げられる、集団心理から汚らしく濁って行く人間模様。
    早稲田学内で長田さんの作品を観た時には猥雑さを説明よりも勢いでぶっ飛ばしていく印象がありました。それに対して今回はかなり丁寧に作りこまれていました。その分、今回の肝となるあの場面がいい意味で際立つ。まるで歯車が欠けた様な不安感を煽ってくれた。
    役者陣も上手くそれぞれの仕事をこなしていました。ネタバレしちゃうから控えるけど、出番が多くて台詞も多くて「でも多分この役は嫌われるな」という役があった。存在感がちゃんとしてたから。うーん、この言葉で伝わるかな。共感とは違うけど人として同属嫌悪しちゃう。生々しかったって事ですね。役者としては良い仕事してるんです。
    ひとまず。学生芸術祭が気になる方の為にも、お薦めマークを付けておきます。

    ネタバレBOX

    踊りやその一歩手前くらいの見栄えする動きが随所に入った事で見易さも生まれている。もし物語に少し飽きを感じたとしても視覚で楽しませてそれを緩和出来る様になっていたと思います。正直、「なんで今いじめを取り上げるのか」という疑問は開演してしばらくは客席側でもちょっとは沸いているはず。見る目を奪えればそういう考えも薄れていくし、良いほうに働いたんじゃないかな。それだけに、身体的な緊張感はもうちょっと欲しいかも。ストップモーションの時に瞬きをしたり息を掃いて脱力すると気が抜けた様に見えちゃう。
    集団を上手く描いていて相関図もしっかりしていました。ただ、個人ごとの動機や背景はもうちょっと欲しかったかも。登場人物が多いから全部書いたらボリュームがありすぎるんだけど、今の状態だと見終わってから思い出せない人物が数人いて勿体無い。

    0

    2010/08/21 13:56

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大