らんぼうものめ 公演情報 KAAT神奈川芸術劇場「らんぼうものめ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    子供のための演劇というのは難しいものだ。まず、劇場という特殊な場所で見せるという非日常世界へ連れ込むことが難しい。子供はすぐ大人のたくらみを見破る。我が家でも、何度か学齢前後の子供たち姉弟を劇場に連れて行ったことがあるが、子供たちのお眼鏡にかなって、成人してからも記憶に残ったのは円が西新宿の倉庫で上演した「お化けリンゴ」だけだった。四十年位前の話だ。今でも時々だが劇場に行くらしいので、親としてはそれで十分成功だったと思うが、今、随所にある公立劇場で連休に子供演劇祭りなどと称して、いかにも安易な取り組みで児童劇をやっているのを見ると、この道、厳しいぞ、といいたくなる。
    「らんぼうものめ」は今、旬の加藤拓也の児童劇で、さすがに、日生の劇団四季の子供劇とは違う。若いだけにまだ子供のころの自分の劇場体験をなぞるように作ってあって、劇場の前半分に入っている子供たちもちゃんと芝居を見ていた。つくりも、時代を反映していて新しい。「千と千尋の神隠し」のような作りで、引っ越し(は宮沢賢治以来の王道ネタだ)で母を見失った男の子(鞘師里保)が母を探すうちに様々な神様に会っていく話だが、神様の姿のつくりや父母との関係、教訓のつくり方などには今風の工夫があった。
    全力投球とはいかないだろうが、こういう企画で公立劇場で若いクリエイターや劇場運営者が子供と接する機会があることは、演劇の社会的環境を広げる意味のあることだと思う。
    親子で八割の入りは成功だろう。

    0

    2024/07/25 15:38

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大