二十一時、宝来館 公演情報 On7「二十一時、宝来館」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/06/28 (金) 20:00

    On7とは5つの老舗劇団(青年座・文学座・俳優座・演劇集団円・テアトル・エコー)に所属する同世代の中堅女優7人による演劇ユニットで、2013年2月に始動。
    ただ今回は青年座3人+テアトル・エコーの計4人による公演なので、miniOn7となっている。Miniとはいえ、On7としては「七祭〜ナナフェス〜」以来3年ぶりの公演だ。その公演は竹田モモコ作の幡多弁(高知県西部の方言)での会話劇「二十一時、宝来館」。

    灰皿役は客演の男優2人を交えたトリプルキャストになっているのだが、やはりここはOn7メンバーのみで上演されるヴァージョンで鑑賞。最前列の桟敷席(背もたれ無しのベンチ席)で。

    (以下、ネタバレBOXで…)

    ネタバレBOX

    取り壊しが決まったホテル「宝来館」で五年ぶりに行われている高校の同窓会。全館禁煙となり喫煙室には上部をラップで巻かれ「使用禁止」と大書された赤い円柱形の灰皿が置かれている。
    ここにやってきた3人の同級生(女性)それぞれの情念と思惑とが絡み合い、そこに灰皿も加わっての騒動が。
    演じるのが老舗劇団に所属する女優だけに演技力に富むのみならず、この3+1のキャラクター設定が絶妙で、時には笑い、一旦宴会場へ行ってワイン片手に酔って戻ってきたゆかり(尾身美詞)とちぐさ(安藤瞳)が一瞬睨み合う場面の凍り付いたような空気感に背筋が冷たくなり、わずか60分の作品ながら観応えは充分。
    殊にラストに灰皿が「続き、見れる~!」と喜色満面で口にする一言が効いている。本当に続きが観たくなってくる。

    因みに当初発表されていた配役ではOn7メンバー4人のみのヴァージョンでは灰皿役は宮山知衣だったのだが、稽古が進む中で小暮智美に変更されたのだったが、これは正解だったろう。冒頭から小暮の思わぬコメディエンヌぶりが発揮され、表情や動きが活き活きとしていた。

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    2024/07/11 08:59

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