満足度★★★★
様々に、つかさんの逝去を実感して、
言葉には表せない、絶望的現実を、改めて痛感しました。
この芝居、コクーンで上演する芝居ではないと思う。
そして、つか芝居を演じきれる人と、全く演じられない人が、入り混じり、まるで、舞台の統一感がない。
私が、この作品をかつて観たのは、もう、40年近く以前のことなので、正直、その当時の具体的な舞台情景は覚えてはいませんが、でも、その時には、こんな違和感は感じませんでした。
この舞台で、つかさんの台詞を、つかさんの伝えたいニュアンスで、言えた役者さんは、主演の筧さんと、山本さんと、山口沙弥加さんと、後お1人、終盤近くに台詞のあった若い男優さんのみ。
それ以外の役者さんは、あまりにも、つか芝居の本質とは掛離れていました。
つかさんの芝居は、その上演時の社会情勢や、新たな真実により、その都度変容して行く作品なので、同じ原作でも、全くテーマさえも変容するところがあり、だから、もう、今後、本当のつか芝居を観られることはないのだという、悲しい現実を、改めて、痛切に認識し、悲しさで、胸潰れる思いでした。
カーテンコールでの、見えない人物へのスポットライトは、本当に、その方を失った喪失感で、胸がいっぱいになり、芝居以上に泣いてしまいました。
2010/08/21 10:30
2010/08/20 23:42
2010/08/20 12:52
2010/08/20 04:44
2010/08/19 22:44
2010/08/18 23:00
2010/08/18 21:49
>私に近しいある劇団への御意見は、是非、その劇団の主宰に、直接お願い致します。(笑)
>番外公演にオススメの台本を教えて下さいと、以前ブログで書いていたように思います。
はい、アンケート用紙にも、そのように書いてあった記憶があります。
>彼らは、基本的な俳優訓練のできているメンバーが多いので、案外、北区つか劇団より、確かに、滑舌はいいかもしれません。
同感です。
>私は、戯曲セミナーの同期生とのエクササイズで、さんざん、作家としての資質も、ましてや演出なんてまるで、不向きを悟ったので、家族に時々頼まれる、陰のプロデュース以外は、手を初める気はなく、これからも、観劇一筋で行こうと思っています。(笑)
あ、先手を取られた!(笑)
「観劇一筋」でも結構なのですが。その確かな目が必要なのですよ。目だけじゃなくて、実際に演劇活動に身を置かれた体験をお持ちですし。
このごろ若い人たちが70年代を背景にした芝居をやる機会が原作物だけでなく、オリジナルでも増えてきたようです。若い人は若い人の感覚で自由にやればいいと思ってますが、「監修」のような立場の人もスタッフに必要な気がしています。そして、その「監修」というのは、単に昔を知っているとか、当時の芝居も観ているとかの人物でなく、劇作のことも技術的に知っているかたが望ましいのです。私のように観る一方ではダメですが、KAEさんのように脚本も書かれていて、演劇も内からご存知のかたにこそ打ってつけです。「監修」は作品作りにおいて、大切です。最初のプランニングから関わり、稽古にも立ち会っていく人という意味ですが。全面演出とかでなく、「陰の」お立場で結構なのです。ほら、歌舞伎でも、「○代目はこうだった」とか昔の話をしながら若手を指導していく古参のかたがいるように。
演劇を全身全霊で愛し抜いたお父上でしたから、その遺志やDNAを継ぐかたとして、演劇評論の立場だけでないかたちのアクションをぜひお願いしたいのです。KAEさんのレビューを拝読しながら、最近痛感していることです。決して社交辞令でなんかで申してませんので、なにとぞ真意をお汲み取りくださいますように。