「ロビンソン&クルーソー」 Robinson & Crusoe 公演情報 TACT/FEST「「ロビンソン&クルーソー」 Robinson & Crusoe」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    舞台への登場の仕方がオツ!
    二人とも違った国の軍服を着て登場する。だからどちらも軍人らしい。屋根の上の二人を浮き上がらせる照明と音楽が素敵。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    序盤、英語圏の男がジェラルミンの箱に乗って屋根の上に辿り着く。この登場の仕方が中々いい。セットは長屋を思わせるような古びた屋根のみ。男は屋根からつたって部屋に忍び込み、ランタンやらブランケットやらを物色していると・・・

    そこへ、もう一人のロシア人のような男が屋根に辿り着く。異国の二人は戦い、ロシア人のような男が囚われの身となって煙突に縛られてしまうのだが、夜になると、ウガッ!ガウー、ガガッ!!みたいな野獣の叫び声があったかと思うと、次の朝には反対に英語圏の男が煙突に繋がれていた。笑

    また、その夜・・、前日と同じように獣が戦う声が聞こえ、今度は朝まで戦い続けた二人はお互いに疲れて休戦する。やがて彼らは身振り手振りでお互いの母国語で話しながら、どーにかこーにか会話らしい情景を醸し出すのだった。ここでのロシア人風男が吐くのはチャイニーズのような言葉だ。その意外性に笑う。

    そうして彼らは屋根の上で一緒に暮らしているうちに友情のようなものが芽生え始める。無人島に男女一人ずつしか居なかったなら、必ずくっついてしまうように・・。笑
    二人は部屋から木材を運んで来ては船をコツコツと作り始める。やがて、船出の時。二人の帰る方向は真逆だ。二人は別れのときを惜しみつつ抱き合いながら、進むべき方向に向かって船出するのだ。

    物語はコミカルに流れ、演出とキャストが放つ雰囲気で、まるで観客まるごと、デンマークのどこかに漂流したような感覚に囚われる。異国情緒溢れる芝居だった。素晴らしいと思う。


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    2010/08/14 13:29

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