地の面 公演情報 JACROW「地の面」の観たい!クチコミとコメント

  • 期待度♪♪♪♪♪

    観劇のインターバルが三公演以上とローペースで結果配信一回、生で三回(内一つはリピート)観たのみ。昨年の角栄三部作もその前の経済三題も一つも観られなかったので久々にこれは観ておきたい。
    経済をどう扱ったのかは是非観たかった。国民の目と理解が及ばない領域(それが極大化すれば民主主義は終焉する)を埋めてくれる中村ノブアキ戯曲のテーマとしては、自分としては何よりまず経済だ。
    (本来は選良が「国民のため」の経済を具現する政策を粛々と打ち出すべき所、とりわけ政治を私物化された安倍政権以来、適切な経済政策は打たれず何が適切かも語られない現状に見える。)

    さて次は地面師という。興味津々である。他にその実相を暴いてほしい領域としては、総会屋、近年の犯罪組織の闇。組織原理が全く判らない検察内部、もっとコアな所で裁判所内部、地方行政組織など。
    一昨年オフィスコットーネに書き下ろした戯曲は末端の警察組織を描いた。あからさまな「警察批判」のストーリーだったが、このフィクションがどの程度のリアルな実態を土台にしているのか(していないのか)、は見えたかった。
    地面師はバブル時代に暗躍したと思しくどっちかと言えば過去に属するが、警察、検察、裁判所は現在進行形で日本をミスリードする官僚組織たり続けている。
    韓国ドラマを覗くと、娯楽を通じて権力の実態と傾向を知る「教科書」になり得ていると感じるが、日本では警察が格好よく描かれ、悪人がいるから警察という正義の味方が必要だ、とひたすら注入している。だが権力組織としての怖さは時として漏れ出ていて、社会的条件が変われば牙を剥き兼ねない怖さがある。
    義務教育行政も、大学組織改革も日本の暗い未来しか示唆しないが、「何でこうなっているのか?」との素朴な疑問に答える作劇の力量を持つ一翼、JACROWには期待しきり。

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    2024/03/30 23:47

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