実演鑑賞
満足度★★★★
二度目のここ風。それでも「らしい」芝居だ、と思えるのは、前回観た記憶に引っかかる特徴と、符合する所があるからだろう。関西弁ががっつり登場するのは一つの特徴になる。人情物である事、家族の泣かせる話がある事、など。「確かあれだったっけ」と記憶と資料のページをめくるとタイトルは「チョビ」、幽霊だった、に帰着する「よくある」人情劇(涙の誘発の仕方も古典的)だが構造に工夫があってドライさが勝っていて、後味が良かった。
今回、途中が抜けた(例によって入眠によって)。台本を後で読み返すと、やはり抜けていた。やはり観た感じより、読めば完成度がある。
今回は幽霊でなく、回想が挟まれる構造の劇。三代前が開業して今は休業中だった山村の旅館を再開する前、特別価格のプレ営業に訪れた客四組(五名)と旅館サイドの人間(四名)による、旅館家族の秘密が明かして行く物語。
パズルのピースをはめ込むような脳内作業は大変で、眠気に勝てなくなった。
三代前の回想シーンがあり、二代目たちは不登場。台詞で語られる証言で事実を構成する。