夕暮れの旅人たち 公演情報 表現集団蘭舞「夕暮れの旅人たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    鑑賞日2024/02/11 (日) 17:00

    西荻窪の劇場といえば遊空間がざびぃしか行ったことがないと思っていたのだが、この劇場への最後の曲がり角であるT字路で突き当りにCOOPとスーパーが並び立つ風景には見覚えがある。いつ来たんだろうと考えに考えて、かなり以前にハグハグ共和国所属の役者が一時期にそれぞれ違った劇団に客演した際に、それらの各公演をスタンプラリーよろしくサインを集めながら観て回ると景品が出る企画があって、その時に来た劇場のひとつだったのを思い出した。多分劇場名は今と違っていたと思うが…。

    (以下、ネタバレBOXにて…)

    ネタバレBOX

    両親が離婚して以来会っていない父親に会うため、そして引っ越してしまった彼女に会うため、単身博多の地を訪れる中学3年生の少年・凪の物語だが、はっきり言って暗転が多すぎる。これまで暗転(場面転換)が多かった芝居と言えば上演時間2時間弱で64シーンというピープルシアターの作品があり、当時その主宰は「舞台で映画を創る」という趣旨のことを言っていたが、シーンを細切れにすれば映画になるというものじゃないだろうというのが正直な感想だった。この作品も場面転換が多すぎて、登場人物の心に寄り添いかけると転換という繰り返しでは、訴えかけるものが薄くならざるを得ない。もう少し考えた方がいいだろう。

    あと、博多弁がいまひとつひどい。当日パンフによれば方言指導が居るようだが、字面だけ方言にしても(それだって満足に博多弁になりきっていない個所が散見される)イントネーションがまるで違う。そのために博多弁のシーンになると九州人の私としては白けてしまう。桟敷童子のレベルまでとは言わないものの、これまたもう少しトレーニングすべきだ。

    凪の母親で刑事でもある清美が夫に向かって「こういう仕事で女性が出世するのは大変なんだから」という場面があるが、こういう会話でわざわざ「女性」と言うものだろうか。この人物のキャラクターからも、また警察社会に身を置く立場としては単に「女が」と言うのではないか。コンプライアンスを気にしすぎだ。もっとも清美を演じた小暮美幸はこの他にもおチャラけた役もこなして、存在感を十二分に発揮していた。

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    2024/02/24 01:09

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