ワークショップから生まれた演劇 「マクベス」 公演情報 彩の国さいたま芸術劇場「ワークショップから生まれた演劇 「マクベス」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    上演時間100分のマクベスなので、何よりテンポがいい。だが、それだけではない。暗殺決行前、マクベスが空中の剣の幻を追う独白シーンを、3人の魔女たちが剣をマクベスに渡さないように投げ合って、マクベスをいたぶるなど、見せ場の独白を立体的重層的に見せる工夫が光る。スピーディーで斬新なシェークスピアだった。

    暗殺決行後のマクベスの「この手の血は七つの海の水でも落ちない」と、自身の悪行におののくシーン、実際に黒い塗料を手に塗りながら演じ、その塗料はマクベス夫人の手にも…。忠臣マクダフの妻子が刺客に殺される場面では、殺された子に母が語る独白を「あなたに言い忘れていたことがある命は一つだけ。死んで勇気をたたえられるより、逃げて生きて」と、子守歌にして、演者たちも場悪ダンスで支える。マクダフの子が「裏切者は、約束を守らな方人たち。世の中は、そういう人が正直者よりずっと多いんだから、みんなで正直者を殺せばいいのに」と、野蛮な王への反逆を進め李せりふも印象に残った。

    音楽も、フォーク調の歓喜の歌や、ビートルズの「ラブ・イズ・フィーリング」、だるまのラップなどおもしろい。既成曲もすべて編曲し独自録音したオリジナルアレンジ。舞台上に於いた64脚(数えた)の木の椅子を組み合させて、寝台、玉座、宴会場、城を作る。

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    2024/02/22 00:29

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