何が一番重いのか。
劇中で明かされるその答えは彼らの今回への胸中も示すかの如く。
観に行くまでは前々回公演の再演は尚早と思っていましたが、これはこれでアリだったのかもしれない。少なくともそう思い直せるだけの作品でした。行くか考慮中ならばとりあえず行っておいて損はないかと。出来的に、これが58初見でも特に問題ないかと。
演目を変更しながら無理なキャスティングがなかったのが幸いでした。役者に当たり外れなくきっちり仕事を振り分けられていて各々がしっかりこなしていました。「役を身に落とす」「台詞が腑に落ちる」という意味では堀さん(DULL-COLORED POP)が抜群に良かった。「根付いていた」と思います。58へ何度も客演している加賀美さん(青春事情)もしっかり安定。登場の度に場の空気を換える様な存在を維持して、話の先導役をこなしていた。藤尾さん(犬と串)は後半から一段上がった感じ。
彼らの作品は脚本の時点でかなりの強固さがある。今回不在の友寄さんの存在も何処かに見えた気がしました。きっとこれからまだ育ちながら安定していくはず。ロングラン。彼らにとっての体感距離が当初より延びているだろうと邪推しつつ、しっかり駆け抜けて欲しいところ。