白夜 公演情報 池の下「白夜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/12/16 (土) 14:00

    座席1階

    寺山修司作品の連続上演を続ける池の下。第20弾の「白夜」は、失踪した妻を探して旅をする夫の物語だ。「不在が存在を超えていく恐怖」がテーマという。

    舞台は海辺の旅館。他は満室だというのにそこだけは空いていたという部屋に、男が旅行かばんを持って入ってくる。旅の目的は消えた妻を探すことだ。ただ、実は消えたのは夫の方が先で、妻に何も言わず1年程度家を空けたのだという。近所の人によれば、妻は必死の形相で夫を探していたというから、「なぜだ」という思いを胸に夫がいなくなった妻を探しているというのは何だか変だな、とは感じる。
    シンプルな舞台で、物語はハイテンポで進む。「不在の妻」の「存在」をどう描いているかがこの舞台の見どころの一つである。詳しくは見てのお楽しみだが、舞台美術に「存在」を語らせているところもあって興味深い。
    結末はあっけないのだが、アングラ劇の印象も強い寺山修司がこんな戯曲を書いていたとは。白夜というタイトルも思わせぶりで、見た後にいろいろ考えてしまう効果を生んでいる。

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    2023/12/16 20:27

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