#34「闇の将軍」四部作 公演情報 JACROW「#34「闇の将軍」四部作」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    第0話『やみのおふくろ』
    初演2018年、第4回えんとつ王決定戦(新潟で行われた短編演劇フェスティバル)。半年後に東京で再演。正味20分程の短編。

    昭和21年(1946年)から昭和22年(1947年)まで。
    初の選挙で敗北、信じて金を渡した有力者に裏切られたと喚く角栄(27歳)を母は諭す。田中フメ役、宮越麻里杏さんが「あんにゃ(長男へ呼び掛ける新潟弁)」と。田中角栄役狩野和馬氏との二人芝居。子供の頃、どもりを克服する為に母に渡された漢詩。何てことはない話なのだがこの二人の織り成す世界が美しい。何というか、そこに嘘がない。

    アフタートークの狩野和馬氏の佇まいが西尾友樹氏に似ていた。一流の俳優の醸し出す雰囲気。デ・ニーロとかパチーノとかジョー・ペシとかそんな奴等に酔わされて映画館に通い詰めたもの。マーティン・スコセッシの『アイリッシュマン』に酔い痴れた連中はこういう作品を一度は観てみるべき。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    田中角栄初当選時の演説がメイン。第一話の冒頭、第三話のラスト(田中眞紀子)と聴かされてきたが寅さんの口上ぐらい切れ味抜群。「待ってました!」てな感じで『田中角栄ビギンズ』の閉幕。

    「人を喜ばせることが俺の目的ならば、俺を騙して巻き上げた金で奴が芸者遊びを愉しめたのならそれはそれでいいじゃないか!」
    元気な角栄の生命力は腐ることを知らない。周りの全てを元気にして楽しませてやる!

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    2023/12/12 20:57

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