Free Flow Sensation! 公演情報 One Bill Bandit「Free Flow Sensation!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    他の方は高評価のようだが、自分には心に引っ掛かるモノがなかった。確かに表層的には笑えるが、真に面白可笑しかったかと言えば疑問符が付く。
    前回公演「No Robot」も笑わせるといった観せ方だったが、内容は心を育んでいく成長譚、表層的な面白さだけではない 〈ヒューマンドラマ〉としての奥深さも垣間見え 楽しめた。その期待感が大きかっただけに少し残念だ。

    物語は、説明の「『本当の保険の契約者』に出会い、唐突に国家を揺るがす陰謀の渦に巻き込まれていく」の通りで、荒唐無稽に展開していく。多くの人が爆笑していたが、漫才のボケとツッコミ のような会話が全編で繰り広げられ、物語そのものの面白さが解らなかった。
    (上演時間1時間40分 途中休憩1分)

    ネタバレBOX

    「本当の保険の契約者」は某国の王女リシェ(原千晶サン)。観光で来日していたが、本国の革命組織に命を狙われ、日本人男性 光屋に救われる。その お礼として滞在中に亡くなった時、保険金の受取人を光屋にしたいという。行き掛かり上、光屋を始め保険会社の川村・堀田・細谷、中学時代の同級生 近藤などを巻き込んで 彼女を匿い無事本国へ帰国させる迄を描く。

    *アンケートを書くと「裏パンフレット」がもらえる。それによると某国とは「アンチグア・ダブーバ」という架空の国。また、冒頭 オールロケのオープニング映像(役者紹介を兼ねた)が、物語概要・観光イメージといったところだろうか。

    何となく心に引っ掛かったのは、リシェが<王制は国民あってのもの>といった旨の言葉。彼女の言葉の端々には自らの命を軽んじるような発言があるが、逆に それは命に替えて王制を支えていることを示す。一方、革命組織<荒地のチンチラ日本支部2人…ネイサン・マイサン>は民主主義を標榜しており王制打倒を企てている。民主主義の象徴とも言うべき多数決の場面は皮肉が利いており面白い。

    全体的にドタバタとしており、その表面的な面白さだけでは勿体ない。他人のために真剣になる、今 失われつつある優しさと温かさを もっと物語に落とし込めたら…。
    次回公演も楽しみにしております。

    0

    2023/12/11 20:11

    5

    1

このページのQRコードです。

拡大