実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
キャラメルボックスの代表作…クリスマスイヴの物語ということもあり、上演前からクリスマスに係る曲が流れており まずは雰囲気作り。劇中劇ならぬ銀幕から上映中人物が飛び出してくるという突拍子もない設定が妙。現実(2人の女性)と虚構(映画「ハイカラ探偵物語」の人物)、現在と過去(大正5年)、実人物(芥川龍之介と後の江戸川乱歩)と 役 といった 時間と場所と人物を交錯させ、不思議な世界観へ誘う。表層的な面白可笑しさの中に 人間---特に文筆家としての才能、その嫉妬心が浮き彫りになる。ちなみに 江戸川乱歩は大正5年に早稲田大学を卒業するが、別意味で その卒論が「競争論」だったような。
公演の観どころは、脚本の面白さは勿論だが、演じる俳優陣の観(魅)せるといった意気込みが凄い。豊かな表情、躍動感ある動き、そして情感溢れる気持を表(体)現し、物語の世界へグイグイと引き込む。ディスカバリーズ…キャラメルボックスの若い劇団員たちによる公演。そして同俳優教室の生徒やゲストを加えた総勢14名(Yキャスト2名含め)が 夫々の役を生き生きと演じており、フレッシュで活力に満ちた劇になっている。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし)【Xチーム】