切り裂かないけど攫いはするジャック 公演情報 ヨーロッパ企画「切り裂かないけど攫いはするジャック」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★

    時代設定として「切り裂きジャック」がロンドンを恐怖に陥れる少し前にし、都市の一角で「人攫いジャック」なる
    人物が街の人々を、そして警察や探偵たちを大いに騒がせる……といった話になっています。

    おそらく劇団初の“ミステリーコメディ”という野心的な内容になっているのですが、笑いの部分は巧みなものの
    ちょっとハンドル操作を間違った感がして、最後に無理やり風呂敷をまとめたような雰囲気が、う~んという
    評価になりますね。

    ネタバレBOX

    ”ミステリー”部分は中盤にサラッとギャグ展開込みでタネ明かしされてしまうので、あとは“コメディ”部分を
    楽しむべきなんですけど、コロナ禍が明けた後に後半の展開はちょっと鬼門じゃないかなぁと。

    ネタバレすると、“ジャック”というのはあらゆる才能を持った人々の結社であり、その構成員1人1人であり、
    地球の中心にあるという「ジャックランド」を拠点に各政府機関などで暗躍しており、今作の登場人物が
    その「ジャック」だったというオチなんですけど。

    ただ、コロナ禍で散々シャレにならないレベルの陰謀論がまことしやかに語られるようになり、一定程度
    受け入れられるようになっちゃうと、今作みたいなノリってどう受け止めていいのか分かんないんですよね。

    登場人物の1人が割とガチで陰謀論を吹聴するタイプのキャラで、見ようによっては現代の風潮ともかこつけて
    一種の風刺として機能させてるのかもしれないんですけど、上田さんまさか……じゃないですよね? って
    正直感じちゃったんですよね。この手の話でよく出てくるキーワードの「フリーメイソン」飛び出してきたし。

    もっと言っちゃうと、地球の地下深くに国とか大陸があるというのもちょっとソッチ系の匂いがそこはかとなく
    するというか。

    キャラは相変わらず立ってるんですけど、上記に加えて「俺たちの戦いはこれからだ」エンドにしたのもなぁ。
    終わらせ方分からなくなって、秘密組織っぽいのも絡めて幕閉じるとしたらコレしかない!みたいな感じ
    かもだけど、終わった時ちょっと虚無になった(苦笑

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    2023/09/23 20:26

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