廃校/366.0【後日譚】 公演情報 NEVER LOSE「廃校/366.0【後日譚】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    期待が空振り…
    展開がスローペース。ストーリーも冒頭の状況も全く分からない前提で考えると、台詞からのヒントとか展開で、設定が理解できたり、物語が進むような…何か材料が欲しかったのに、とにかく台詞が少ない(間が多い)。しかも全編を通してそれらの台詞も抽象的。「廃校事件」の事実のみに焦点が当たっていて、集まった人たちの心の傷などは、明らかに説明不足。事件の366日前を観せる「前日譚」が事情で上演されていないこともあるだろうけど、だとすると「後日譚」の構成もリテイクすべきだったと思う…そもそも片肺飛行だ。
    舞台が美しいとか、演者の熱気が伝わってくるとか、そういうのはどの舞台や劇団でも目指していることであって、観客にそういう努力に対する評価や「良いところを探す」という配慮を強いないで欲しい。前提、舞台は観る者に分かりやすくあるべきだと思う…今回の舞台は、説明を省いて、想像を強いすぎです。
    観客は「心底楽しめた」と思えるような時間を提供してもらうために、そのために友人の誘いを断り、頭を下げながら仕事を切り上げ、数ある娯楽からこの舞台にお金を払って観に来るのだから…。
    トークイベントも少し楽しみだったのですが、期待感が大きすぎたせいか、終演後の脱力感が上回り、それに参加せずに会場をあとにしました。

    これは、もう舞台の好みの問題だけかもしれない。

    ネタバレBOX

    イマジネーションが刺激されたところはポイントとしてありました。

    普通…死亡事件があったような場所は一般的に気味悪がられ、縁起も良くないと誰も寄りつかなそうな場所である。でも、亡くした故人の身内や友人達、またその土地にゆかりあるものたちにとっては、優先順位が逆なのだということ。「怖い…気味悪い < 愛しく離しがたい」 を改めて考えた。
    そして、すでにこの世に無い者たちの居場所は、この先どうなるのだろう…この場所だけがよりどころだったなら…?。この舞台の場合はこの校舎ですね。主人公の妹と恋仲であった同僚教師が廃校舎の管理を続ける理由と、無断で忍び込みつづける兄…、そこにたたずみ続ける亡霊となった妹…そして教え子達(と意味不明な登場人物たち)。どんな場所でも、「いらない場所なんか無いんだ」ということを感じるエピソードではあった。


    最後に…
    主人公ケンジは、なぜ事件後、忽然と姿を消したのですか?
    なぜケンジは突如戻り、無意識に廃校舎へ友人達を呼び集めたのですか?
    大団円的なタバコぷかぷかのラストシーンでイメージさせるもの…意図するところは?線香のかわり?とか思った。

    こうして書いてみると、もしかしてこの舞台のメッセージとは…過去への決着?とも思ったけど。
    つらい思い出も、時間の経過とともに乗り越えられる強さが育まれ、憎しみも薄れ、互いを許しあえる日が来る…そのために集められたということなのだろうか?…う~ん、やっぱり想像の域をでません。

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    2007/07/20 09:33

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