幸せを踏みにじる幸せ【公演終了!ご来場誠にありがとうございました】 公演情報 ジェットラグ「幸せを踏みにじる幸せ【公演終了!ご来場誠にありがとうございました】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    感想を言うのは難しい。
    …こんなに後を引く芝居は久しぶりだったかもしれない。
    終わった後、あたしはしばらくぼんやりしたままだった。

    ラストの玉置玲央の笑顔が忘れられない。それを思い出し、
    キーボードを打とうとしたそのとき、また涙が溢れてきて、
    あたしは、視界が滲んでくるのを堪えねばならなかった。

    仕方が無いので、時間を置いて投稿することにした。

    ネタバレBOX

    作・演の谷賢一は、ひどい人間だ、と思う。
    こんな話、普通の心穏やかな優しい人間なら絶対に書けない。

    でも、きっと人間がすきじゃないと書けない本だとも思う。「人間」を
    好き好き大好き超愛してる、からこそ、書ける本なのかもしれない。

    自分は正直、暴力を真っ向から描く芝居は得意な方ではない。
    思わず全身の筋肉が収縮、身を硬くした場面もたくさんあった。
    でも、なんだか目を背けてはいけない気がした。
    真っ直ぐなまなざしの、彼に失礼な気がして、ぐっと堪えて見た。

    あたしは、アザミ、という花に馴染みがなかったもんだから、
    不思議と終わった後は、すずらんみたいに可憐な花を髣髴とさせた。

    調べてみたら、すずらんの花言葉は「幸福が帰る」
    「幸福の再来」「意識しない美しさ」「純粋」だという。

    何者にも染まらなかった、彼のあの笑顔は、純粋そのものだったからか。
    「幸せ」「生きる」「死ぬ」「諦めない」簡単なコトバの、フクザツな意味。

    他の人には気安く勧められないけど、あたしはきらいじゃないかな、と思う。
    じゃぁすきか、といわれると言葉に詰まるけど、観にいってよかったと思う。

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    2010/06/02 10:49

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