実演鑑賞
満足度★★★★
あらすじ:夫や娘との生活もまあまあ順調な奈美(花總まり)は母親の入院先で偶然30年前の高校時代の遊び仲間「サニー」のリーダー千夏(瀬名じゅん)に会う。千夏はガンで余命1か月だという。彼女の願いで昔の仲間を探すことになる。彼らはある事情で連絡を取り合うことが無くなっていたのだった……
舞台は二段に分かれ、主に下の段で現在を上の段で高校時代を展開する。同じ人の現在と過去の姿が全然似ていなかったりするのはあまり気にしないことにしよう。
よくあるお話で普段なら絶対に行かないのだが「SUNNY」という題名に引き込まれてしまった。「SUNNY」は1966年のBobby Hebbの大ヒット曲。もっとも1976年のBoney M.のディスコバージョンの方が私の耳には馴染んでいる。それでこの曲を中心に60-70年代のアメリカンポップスが歌われるのかと思いきや、他は80年代の日本のポップスであった。オープニングは花總+スクールメイツもどきの「センチメンタル・ジャーニー」である。たしかにこの時期のJ-POPは大豊作なのでこれも良しと頭を切り替えた。何にも考えずに歌とお話を楽しんでいる分には結構快適である。
母娘混合のダンスは体操のレベルだったが、若者だけになって「ダンシング・ヒーロー」の2017年登美丘高校ダンス部版「バブリー・ダンス」で一気にスピード&パワーアップして盛り上がる。ミュージカルとしての不満はここから始まる音楽の怒涛の大波であらかた吹き飛ばされてしまう。
…としても満足度は3つ星半だなあ。