実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
笑わせ泣かせるといった王道のハートフル ヒューマンドラマ。
また、前説での温め・カーテンコールでの内輪ネタなど、スタッフ・キャストの対応も楽しませようという姿勢が好ましい。
説明にある「AI化したサチ子、彼女から課せられたミッション『死んでからさせたい100の事』をクリアする」、そのために奮闘する家族や仲間の姿を面白可笑しく描いた物語。勿論AI化したサチ子の様子・動作もコミカルで可愛い。
映画「死ぬまでにしたい10のこと」という、残りの人生を悔いなく生きる様を描いた感動作があったが、この公演は 逆に死者から生者へ力強く生きてもらうための応援譚だ。中盤までは緩い笑いを誘いながら、後半・ラストにかけて怒涛のような展開、そして悲哀と滋味に感動。思わず涙腺が緩む。
少しネタバレするが、第一のミッションはガラ携帯からスマホへ替え、LINEが出来るようになること、第二は若者言葉を覚えること といった実に他愛のないもの。
ミッションの一つ、サチ子を愛している証しとして<変顔><セクシー>そして映画「ローマの休日」に準えた<バーバの休日>という3枚のポスターを貼り…。「ローマの休日」は境遇や時間的制約がある中で、どう結末を迎えるかという興味を惹くが、この物語でも 制約ある中で最後のミッションは、という最大の関心事へグイグイと惹きこむ。この自然な展開が実に心地良い。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし)㊙️ネタバレ