満足度★★
情念的に過ぎる気がしなくもない
本谷有希子さんの書く世界が結構好きで、もう何作か観ていますが、今回の作品は、やや、観念的と言うか、人物よりも、情念に、照射されているような舞台でした。
役者さん、全員とても好演されているし、決して厭きたりはしなかったものの、やはり、このテイストでの2時間芝居は長く感じました。
今までの作品は、もっと登場人物の現実的日常が描かれ、その中で、描かれる情念世界とのコントラストが絶妙でした。
今回も、もう少し、人物の現実的姿が浮かび上がるような作劇だったら尚良かったのにと、やや残念に思いました。今までのように、登場人物に自分を重ね合わせることができず、終始、俯瞰してしか観劇できなかったことに、不満が残りました。
小池栄子さんは、過去に、グローブ座の芝居で拝見した時も、驚きましたが、とても舞台女優さん向きだなあと感心しました。
何より、とても輝いてお美しいなあと感じ入りました。
2010/06/04 00:29
2010/06/03 16:39
2010/06/03 15:55
>本谷さんは、私が、高校生の頃、本当は書きたかったような芝居を書いていらしゃるので、私は勝手に、自分の分身のような親近感を持っているんです。私は、外目には、先生にも覚えの良い、優等生風な女子学生でしたので、とても本谷さんのような作品を世に出す勇気はなかったので、何だか、心のどこかで、かなり尊敬しているのかもしれません。
高校生の頃に、芝居を書きたいなんて、私の高校生時代を思うと、それ自体、驚きですし、感嘆いたします。凄いです。私なんて、ろくに勉強もせず、ギター(フォーク)と彼女とのルンルン気分に浸っていた3年間でした。お恥ずかしい。
>本谷作品、初見になさるのでしたら、本作ではない、別の舞台を選択された方が、良いかもと思うのですが…。
はい、KAEさんのレビュー読んで、そう思いました。