期待度♪♪♪♪♪
MILANO-Zaでやる同作品も金守珍が演出。氏としても相乗効果を狙ってもいるだろうし、「テント公演」への思いもあるだろう。
数えてみればエンゲキに遭遇した衝撃が30年前。テント公演のリピートで同じく鄭義信による作品を観たのだが今思えば唐十郎色が濃く、暫く観劇から遠ざかった((この「人魚伝説」には故金久美子や、近藤弐吉、石井ひとみ、梶村ともみといった往年の梁山泊俳優の他、若き東憲司や(名前は違っていたが)水嶋カンナ、全原徳和らが出ていたらしく)。
その数年後、久々に芝居を観たのが「少女都市からの呼び声」、テントでなく本多劇場。ラストがラストだけにテントで観る感覚をなぞってしまい、「劇場で観る演劇ってつまんねえ」と思ったものだ。この公演が唐十郎作品初観劇で、テキストに粘着力を感じたものの、戦後未だ終らぬ時代の台詞に、「今を見たい」願望との距離を感じてしまった。その後、唐ゼミの大学構内テントで同演目を汗だくで観たのや、近年の梁山泊(で観たような?)。一周回って?唐作品の詩的世界は不思議な魅力を放つ。
私の観劇歴的には古典に属する本作を(できればMILANO-Zaも・・バカ高いが)改めて観てみたい。