『人間狩り』+『改札口』 公演情報 T-PROJECT「『人間狩り』+『改札口』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    小説家・筒井康隆の戯曲集というのがあるらしい。今作は短編小説の舞台化だろうか。映画は「ジャズ大名」を観(「時をかける少女」「ねらわれた学園」を挙げるべきか?)、ドラマで「七瀬ふたたび」「なぞの転校生」など大昔に観たな・・と思い出しつつ、舞台は初である事を確認。初のものは観に行く理由付けになる。そんな事に後押しされ、劇場だけは馴染みの赤坂REDTHEATERを訪れた。
    シュールで「怖い」世界観を期待できる筒井作品の、勘所を掴んだ舞台で、男ばかりの面々でも十分美味しかった。

    ネタバレBOX

    芝居中、奇妙な音が終始鳴り続けた回で(恐らく観客のスマホのアラームだが出所は突き止められず)、休憩を挟んでなお小さな音で(しかし確実に耳に入り続けるBGMとして)鳴り続けるという、奇異な状況であったが、後部席の方は結構な邪魔物だったと思う。休憩中他にも主催側に報告する人がいたが、ガヤの中では聞こえず、流石に「今更切れない」とダンマリを決め込んだ当人も休憩中止めているだろうとの予想は外れ、後半になってもなっていたのは驚いた。休憩中客席の間からは「何かBGM的なものが鳴っていたね」と鷹揚な感想、また若者同士からは演出法の一つとして(違和感を持ったのを好意的に受け取ろうとして、、もしや誘った側が相手に?)言及するのが聴こえてきた。
    芝居はリアルに(普通に)攻めている演技。BGMで誤魔化す必要は1ミリもない、どころか明白に邪魔をしていた。あまり芝居を見慣れない人には「こんなものか」と受け止められたかも知れないが、人物が立ち上がる架空の舞台の悦びをその人は手にし損ねただろう、と思うと残念。

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    2023/05/28 01:48

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