実演鑑賞
満足度★★★★
三越劇場は5月を「ミステリー月間」として二つの公演を行う。
第1弾が本作、アガサ・クリスティーの戯曲版「ホロー荘の殺人」である。1946年の小説版ではポワロが登場するのだが1951年の戯曲版はポワロ無しに改作されている。また論理的にも物理的にも構造が簡素化され舞台映えのする解決篇になっている。70分+15分休憩+90分
5人の女優さんのうち4人が元宝塚である(凰稀かなめ、紅ゆずる、旺なつき、綾凰華)。4人も揃えるのは犯人が誰かを分からなくするためだが、なぜに宝塚なのかは後半になって犯人がブラックな感情を爆発させるところで分かる。普通の女優さんではできない表現をプロデューサーの野坂実さんが期待したのだろう。…って犯人が4人の誰かだって言ってしまった(汗)いやでも4人を差し置いて元アイドルの高柳明音さんが犯人だったりしたら詰めかけた宝塚ファンが暴動を起こすでしょう。配役表を見ると河相我聞さんが犯人臭いけど殺される方だし。
執事役の佐々木梅治さんがさすがの良い味を出しておられた。