北と東の狭間 公演情報 JACROW「北と東の狭間」の観てきた!クチコミとコメント

  • 偽装結婚を偽装。
    前々回「紅き野良犬」以来の観劇でしたが、JACROWは場所を描くのが上手いと思う。空間に説得力がある。良い意味で「それっぽさ」が成立している。舞台装置の力もあるけれど、それだけではなくて「その場に存在する人々」を描くのが上手いのだろうと。それぞれの人物の存在がハッキリしているので、役者陣も自分のこなすべき仕事が分かった上でこなしている。ただ、外部があまり描かれていないなという印象も。舞台外の見えない場所で起きた事、上演される物語の前後の時間に何があったのか。でも、それを外伝で補っているのは上手い手だなぁ。
    蒻崎さんは眼力の強い女優ですね。当日パンフレットの顔写真を見た時点で何か射抜かれた様な衝動が。清水さんは相変わらず難しくてめんどくさい役をこなしている。もはや小劇場で彼女に端役を与える演出家はいないものか。起用して片手落ちさせたら勿体無いのは確かだが。根津さんのこういう役は個人的には乞局以来かな。ホームのあひるなんちゃらとのギャップが最高。時間堂の菅野さんは女にのめり込む役を度々見ている印象(笑)。気の弱そうなイメージがあるんでしょうか?平出さんは多分初めて見ました。ひたすら「かわいいなー」と思ってました。

    ネタバレBOX

    冒頭からずっと期待を抱いていたのが、店の客を無対象芝居でやっていた点。これが後々に何か大きな意味に繋がって来るのかと思っていました。けれど、気付いたらそのまま終わってた。なんだろう。彼女達にとっての客はその程度の存在という意味だったのか。三上が忘れられてしまう事を指すにも、智華はホントは忘れてなかっただろうし。
    遠藤と智華の会話をあえて聞かせないパートについて。あの演出はやり方次第でもっと活きると思いました。智華がタリウムを混入するけれどやっぱり飲ませないというのは、観ている側もうっすら先読みと期待をする流れ。その気持ちを煽る為にあの表現にするのは効果的。どんな言葉を使っていたのか想像させる分、受け取り手次第で膨らむ余地がある。のですが、少なくとも初日の形式に関しては自分は上手く機能していないと感じたのが正直なところ。もしかしたら己の想像で膨らませる部分だと気付かず「もっと大きな声で喋ってよ」と感じた人もいるのでは。もっと印象的なパートになりそうなので惜しく思います。
    侑子が殺傷事件を起こす手前くらいから「?」がぽつぽつ。侑子が野村といつの間に組んだのか不明だったり。これは外伝で補完されてる気がしないでもないけど、本編を見ている最中に頭に「?」が浮かんじゃったら集中して見られないから勿体無い。智華の代わりに周玲を加藤のエサにするのは侑子と野村のメリットの合致だし分からないでもない。せめて暗闇で襲わせて相手が智華だと思い込ませるとかやり方はあっただろうにとか。あと周玲と加藤が刺された後の時間経過が感じられなくて、美蓮がカウンターに入った時に「え?そこにまだ倒れてるんじゃないの?」と思いました。
    餃子を美味そうに食べる遠藤はすごく良かったです。殺そうとしてる相手にあんな顔されたらキツイなぁ。

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    2010/05/08 12:58

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  • ありがとうございます!
    前回は残念でしたが、今回は「達成!」で!ありがとうございます!
    嬉しいお言葉ももったいない限りです。
    「その場に居ない」と毎日ダメ出しをもらった身には…涙がちょちょ切れます!
    今後ともよろしくお願いいたします。

    2010/05/09 02:43

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