東京ミュージカル 公演情報 ミュージカル座「東京ミュージカル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/03/10 (金)

    IMAホールにてミュージカル座『東京ミュージカル』を観劇。
    何ともシンプルでド直球なタイトルに加え、高層ビル群と華麗に踊るダンサー達が描かれたデザインのフライヤー。そこには「関東大震災から100年!絶望と再生を繰り返してきた東京。過去と未来の物語」とも書かれており、その情報量の多さから、観る前から様々な想像が頭の中を駆け巡っていました。一体どのような作品なのだろうかとワクワクしながら劇場に向かいました。
    ミュージカル座さんの作品を拝見するのは先月の『スター誕生2』以来、1ヶ月ぶり通算10作品目。毎回見応え十分なのですが、やはりそれは今回も同様でした。そして、観る前に感じていたワクワク感が最後まで続きました。
    「壮大」「圧巻」「斬新」「感動」「希望」・・・そんな複数のキーワードが出て来るような今回の作品。何と表現すれば良いのか、上手くまとめることが難しい気がします。それくらい目まぐるしい変化がある、詰めに詰め込まれた作品であると感じましたし、だからこそ、常にワクワクが止まらないような感覚が終始続いたような印象です。途中の休憩時間を挟んで2時間20分程。あっという間でした。
    というのも、全編が歌で構成された珍しいスタイルの作品であったからというのもあるかもしれません。本来は会話劇で進むようなシーンにおいても、とにかく歌・歌・歌。計38曲にも及ぶミュージカルナンバーには驚きました。これまでに観てきたミュージカル作品とは一線を画す斬新な作風。時間を掛けてゆっくり見たいシーン、シリアスなシーンなどもあり、正直ここまで全編歌で構成する必要もないのでは?とも思いましたが、パンフレットに記載されていた脚本家・演出家のハマナカトオルさんのコメントを拝読して納得しました。なるほど、ベートーベンの第九交響曲がベースになっているのかと。。
    いつの時代も苦難はあり、これからもそれは続くと思いますが、忘れてはいけないのは常に希望を持って生きていくことかもしれません。今の平和な東京があるのも、過去に生きた人々が希望を持って築いてきた歴史があるからだと思います。そして様々な悲しい事実も一つ一つが教訓になっているとも感じます。第二楽章から第三楽章にかけて時代が一気にワープしたような印象を受けたこともあり、現代社会の礎になっている戦後の高度経済成長期、古き良き昭和の時代を描いたシーンがもう少し描かれていると尚良かったようにも感じますが、東京を舞台とした斬新なミュージカルの初演は十分に見応えのある作品でした。

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    2023/03/11 23:57

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