満足度★★★
新感線で観てみたい演目
猿之助一門の歌舞伎、久しぶりでした。
以前は体型まで、猿之助さんそっくりだった右近さんが、少しスッキリされて、歌舞伎役者としての華が増した気がしました。
元々、忠臣蔵外伝である、「四谷怪談」と、「仮名手本忠臣蔵」をうまくドッキングさせて、スピーデイに見せる演出手腕は見事でした。
何しろ、仮名手本は大序から4段目あたりまでが遅々として進まず、通し上演の時など、必ず睡魔に襲われ、かなり居眠りしても、まだ由良之助は着かず、塩冶判官と一緒に「由良之助はまだか」って言いたくなりますもの。(笑)
でも、忠臣蔵の方が巧くスピーディだった反面、四谷怪談の方は若干モタモタした印象がありました。
忠臣蔵と四谷怪談、どちらも一度は観てみたいという歌舞伎初心者にはおススメですが、演目の味わい深さには欠けるので、何度も両演目ご覧の方は、肩透かしを食うかもしれません。
これにもっとエンタメ要素を加味したら、新感線でやったら、とても良さそうな気がしました。途中から、この役はじゅんさんとか、これは粟根さんとか、勝手に脳内キャスティングして観ていたら、妙に楽しくなりました。
2010/04/14 23:24
2010/04/13 21:49
2010/04/13 20:11
「忠臣蔵の系譜」というのは面白いテーマですね。真山青果の新歌舞伎は司馬遼太郎に通じるものがありますね。
>この舞台で、斧定九郎が忠臣として登場しましたが、忠臣蔵の研究者によれば、大野は、忠臣だったという説が有力です。ですから、こういう定九郎の設定もありだなと思いました。
なるほど。大野っていうと、どうしても時代劇でも金箱持って逐電しちゃう場面とかが印象的ですね(笑)。浅野内匠頭も最近はヒステリー説とかありますけど、まあ、私などは、けっこうガマンをためてためて、ああなっちゃったと思いたいですが。大学生のとき、「徳川実記」を読んでたら、浅野が吉良にいじめられたという表記はないけど、他の大名が吉良に厳しく注意されたり、とかくの風聞はあったようですね。
>私の、師事した池田一朗先生が、晩年時代小説作家、隆慶一郎として、数々の名作を残されたのですが、池田先生が書かれた「大忠臣蔵」が、私は幾多の忠臣蔵物の中で一番好きでした。
隆慶一郎ファンの新感線の中島かずきさんに、いつか隆慶一郎テイストの忠臣蔵を書いてもらえないかなと、この舞台を観て、妄想してしまったのです。
池田一朗さん、懐かしいお名前です。時代劇の脚本もたくさん手がけてましたよね。池田さんのお弟子さんだったというKAEさまも大物ですね。素晴らしい。隆慶一郎ファンは多いですね。早く亡くなられましたが。確かに新感線が挑むとよいかも。