乱反射ドロップ (出演劇団) こゆび侍・本田ライダーズ・てがみ座・シンクロ少女 公演情報 みきかせworks「乱反射ドロップ (出演劇団) こゆび侍・本田ライダーズ・てがみ座・シンクロ少女」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    イチゴ味が断然好み
    今日は、シンクロ少女とてがみ座のハッカ味の方を観ました。
    先日のイチゴ味が予想外に良かったので、期待していましたが、こちらは、どうも味付けが好みではなく、順番逆に観劇すればよかったかと後悔しました。
    シンクロ少女は、いろんな意味で、強烈でした。あそこまで、私小説的演劇だと、何だか潔くて、嫌な気にはならなかったものの、どうやら、全て実話で、名前も仮名とかではないらしく、これ、無関係の人間は笑って観ていられても、もし私が、二人の親の立場だったら、絶対観たくない芝居だと思いました。
    てがみ座は、いわゆる一般的なリーディングテイストで、シンクロ少女とは真逆で、安心して観られる反面、舞台としての面白さには欠けました。本公演を観ているので、どうしても比べてしまいますが、この「カシオペア」という作品は、やはり普通の演劇形態に向く作品ではないかなと強く感じました。日替わりキャストにしたのも、この公演にはマイナスに作用した気がします。他のキャスト日を観ていないから、断言はできませんが、少なくても、今日のお二人は、まだ、役が体に落ちていない感じがして、本を離して演技する部分以外は、どうしても、本を読んでいる感が強く、何だか、ワークショップ見学でもしているような気分でした。
    ただ、てがみ座で唯一いいなと再発見したのは、最初と最後のト書きの言葉。本公演の時にはもちろんト書きなんて読まれないので、初めて聞いたわけですが、そのト書きの言葉の美しさにため息が出ました。長田さんって、こんなト書き一つにも才能を感じさせて下さるんだと、感激しました。

    ネタバレBOX

    2作品とも、離婚前の夫婦の話でしたが、テイストはまるっきり違い、そのコントラスト自体は大変面白いと思いました。
    シンクロ少女は、台本の扱い方が、演出として大変効果的で、そのアイデアには感嘆しました。ただ、登場人物の名前までが実名なのは、何だか、近所の家の痴話喧嘩を、意思に反して目撃してしまったような、何とも言えない居心地の悪さも同時に感じてしまいました。そして、一番思ったのは、息子の嫁は、できれば演劇界の女性以外にしてほしいということ。(笑)
    てがみ座の「カシオペア」は、本公演を観たから、余計そう思うのかもしれませんが、これは、二人の表情とか、距離感がとても重要な芝居だと思うので、椅子に座って、本に目を落としたリーディングでは、長田さんの描いたこの本の美しい心の軌跡が巧く表現し辛い形態だなと実感しました。
    まして、日替わりキャストなので、たぶん他の3劇団より、キャストの役に対する思い入れがどうしても薄くなっているのではと感じました。
    その証拠に、てがみ座が始まった途端、客席が軋む音が随所で起こり始めました。たぶん、集中力が切れて、椅子を座り直したり、気持ちが舞台から一歩引いた人がたくさんいたように感じます。演出的にも、他の3劇団に比べて、工夫が足りないと言うか、まだアマチュア的な演出だという気がしました。
    一番期待したてがみ座が一番あたりまえの朗読公演になっていて、とても残念な気がします。

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    2010/04/04 21:17

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