満足度★★★★★
「多部未華子がピッカピッカに輝いてるなう」(←「なう」の使い方違うけど笑)
まず、21歳の多部未華子が演じる「15歳の初々しさ」が凄い。
冒頭の表情・演技から、ピッカピッカに輝いてます。
イキイキノビノビしているのがわかる。
もっと端的に言うとスズキさんのパンフレットでの表現
「ロリロリ」していて凄い。
そして徐々に「ロリータ」のように、
山崎一さんは翻弄されて、手の届かないところに行ってしまう。
前半、農業からただ逃れたくて東京に憧れている田舎の少女の
「幼なさ」が自然に出ていて、後半に向けて東京の魔の部分に
見せられだまされていく。
そして、その真実に触れ、農業に戻り
外の声も聞こえなくなり心を閉ざして、
存在も抽象化して無に向かっていってしまう純粋さが、
怖く、はかない。
吹越満さんも凄い。
いちいち「~なう」というおかしさ。
ユーモアと同時に存在感と迫力、突き放したような冷たさ。
江本純子さんは今回は脇に徹していて、
何か楽しんでチャチャを入れているようでいい。
山崎一さんの昔のNOVAのCMや、
この芝居の舞台稽古を流すテレビとか、
上手下手に使った小道具を投げつけて捨てるとか、
とにかく小ネタのギャグをいろいろはさんで、
しかもこの4人だけですべてをこなす、
小劇場の良さが楽しめる芝居でした。
・・・もう1,2回観たかったっ!