えすえふ。
柴作品はSF。Sukoshi Fushigi。その線引き具合が絶妙。あとちょっと踏み込んだらきっと何やってるか分からなくなっちゃうけど適度。演劇を見慣れない方は『こういうのもあるんだなー』くらいの気持ちで観れば良いし、畏まって観る必要がないのは次第に分かるはず。子どもが玩具で本来以外の用途での遊び方を見付ける様に、演劇で遊んでるんだなというのが伝わって来る。
物語はあらすじにある通り。ドラマや漫画で見た覚えがありそうな部分があって、でもそれは安易に選んだのではなく観る側から遠くなりすぎない様にあえての印象。共感というよりは再確認と顧み。
冒頭からしばらくは個人的にあんまり面白くなかったのが、途中からノリ始めました。始まった瞬間から面白かったらそれは好みだからだろうし、もしくは目当ての出演者を追うとか何かしらの観る為のスタンスが出来ているから。折原さんとか野津さんとか森谷さんとか事前に気に掛けていた役者はいたんだけど、冒頭のあれこれは個人を観る部分じゃなかったからこの演目自体を値踏みする目線になってたんだろうなぁ。それで面白く感じたって事は、ちゃんと面白かったんだと思います。
劇場を出てビルがあったらいいなと思えて、演目的にはルデコでもアサヒアートスクエアでもやれそう。とはいえそれに合わせるにしても次にやるなら規模的に池袋の芸術劇場とかになるのかなと妄想。