スイングバイ 公演情報 ままごと「スイングバイ」の観てきた!クチコミとコメント

  • えすえふ。
    柴作品はSF。Sukoshi Fushigi。その線引き具合が絶妙。あとちょっと踏み込んだらきっと何やってるか分からなくなっちゃうけど適度。演劇を見慣れない方は『こういうのもあるんだなー』くらいの気持ちで観れば良いし、畏まって観る必要がないのは次第に分かるはず。子どもが玩具で本来以外の用途での遊び方を見付ける様に、演劇で遊んでるんだなというのが伝わって来る。
    物語はあらすじにある通り。ドラマや漫画で見た覚えがありそうな部分があって、でもそれは安易に選んだのではなく観る側から遠くなりすぎない様にあえての印象。共感というよりは再確認と顧み。
    冒頭からしばらくは個人的にあんまり面白くなかったのが、途中からノリ始めました。始まった瞬間から面白かったらそれは好みだからだろうし、もしくは目当ての出演者を追うとか何かしらの観る為のスタンスが出来ているから。折原さんとか野津さんとか森谷さんとか事前に気に掛けていた役者はいたんだけど、冒頭のあれこれは個人を観る部分じゃなかったからこの演目自体を値踏みする目線になってたんだろうなぁ。それで面白く感じたって事は、ちゃんと面白かったんだと思います。
    劇場を出てビルがあったらいいなと思えて、演目的にはルデコでもアサヒアートスクエアでもやれそう。とはいえそれに合わせるにしても次にやるなら規模的に池袋の芸術劇場とかになるのかなと妄想。

    ネタバレBOX

    「わが星」から「わが社」。世代を越えた人の移り変わりを見せる点では「あゆみ」に似ているのかも。締めの「階を重ねる」は「回を重ねる」でもあり、客も一部だった訳で。客入れの時点でその趣旨は伝わってきたし、ちゃんと回収して終わってるのが良かった。
    スイングバイ部分が長かった様な。動きがちょっと雑に見えた気もするし、とはいえ世代や仕事の引き継ぎを見せるにはあのくらいの時間が必要だった気もする。本人は目まぐるしく必死にしてるけど傍目から見たら大した仕事に見えないっていう意味ではとても理に適っているものの、そこまで読み取らせるには足りてない。多分まだベストじゃない。
    冒頭の矢倉は会社だったし社会だったんだと後から思い返す。そして別団体なんだけどふと岡崎藝術座の見方が分かった気が。この矢倉で、ふと。
    駒場東大前駅に着いたら『結局あの細い人は飛び降りたのかな?』と話し合う声が。あの早退は好きに捉えればいいんじゃないかなと思った。個人的には自殺を見ちゃったら娘さんが同じ会社に務めるかは微妙な気がする。でも会社だし社会だったからなー。見ちゃっても抱えて過ごしていかなきゃならないのかもな。
    柴さんも出演クレジット明記があっていい気がしたけど、あれはゲームの親の位置なんだろうな。出演者にあれをやらせたら語り部になっちゃってそれ以外させられなくなるし。世にも奇妙な物語のタモリみたいな。いや、タモリはたまにカメオやってるけど。…取り留めがなくなったのでこの辺りで。

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    2010/03/17 12:31

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