実演鑑賞
満足度★★★★★
初日、完全に呑まれて帰り道の記憶があまりない程でした。愛とは死とは生きるとは救いとは罪とは幸福とは正義とは、渦巻く渦巻くうねる、深淵の嵐だ。ひたすらに彼らに問いかける、ひらすらに自身に問いかける。とんでもない体験をした。観るなんていう与えられる受身な行為ではない。これは体験だ。呑まれた渦に翻弄された。観る毎に気が狂いそうになる。即興とはいえ知らなければ即興とは全く思えない。それくらい質が高い。むしろその時その場で生まれる感情を縛られずに解き放って乗せているから質感が生々しくてどろりとしてて熱くて厚い。この手法は俳優によって合う合わないあるかもしれないけれど、生の演劇の真骨頂なのではないか。一度として同じ回のない即興だからといって、間違い探しをするみた違うところを見つけるような観方は野暮なことだと思う。その日その時に生まれたものをその日その時その瞬間に素直に享受したい。それでも記憶に残る残像が過ぎって。あぁ本当に即興なんやなと知る。でもそれはまたもう二度と出会えない。映像にも残らない。儚い。
その日その日に生まれる聴けたハーモニーが美しかった。また聴く時いにはそれはまた違ったハーモニーで。マイク通さない生声での生歌、貴重、そんなん聴けるのしあわせて、耳が、心が、脳が震える。