リベンジャーズ・トラジディ 公演情報 ナカゴー「リベンジャーズ・トラジディ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    塗りこめるような表現の強さ
    色というか雰囲気の作り方を
    その場にあわせて自由自在に
    操っていく力に目をみはりました。

    ネタバレBOX

    心地よく笑いぬけられるような部分もあったり
    舞台からの圧力に押し込まれるような部分もあったり、
    シーンの重ね方で舞台の雰囲気が小気味よく変わっていきます。

    そのなかで表される
    さまざまな色にどんどん翻弄されていく。
    舞台の密度を人数でかけたり
    ぞくっとくるような表現で厚くしたかとおもうと、
    一方でギャク仕立てかとおもえるような
    確信犯的ともおもえるような薄っぺらさを作り出したり。
    暗転を重ねて物語のつながりからディテールをスパッと落としたかと思えば、
    モノローグのような長台詞に役者の演技力を重ねて
    ひとつのシーンを塗りこめて言ったり。

    で、
    それらのけれんがよどんだり浮いたりせず、
    見る側に焦点を結んでしっかりと認知されるのです。
    奇抜であったり、べたであったり、ずるいとさえ思えたりするのですが
    でも、「おもしろい」と思わせる直感的な感覚がやってきて
    うそっぽいとかくだらないとか感じる理性の感覚を
    しっかり押さえ込んでしまう感じ。
    そのうちに、彼らの表現だからこそ
    感じうる世界があることに気づいて。

    この作品、
    多分見る人によって、好き嫌いや評価の違いは
    でるかもしれないと思うのです。
    私とて、作品から深い感銘を受けたかと問われると、
    必ずしもそうもいえない部分があったりもする。
    でも、感銘とかいう感覚とは別に、
    理性では抵抗しがたい魅力があって
    捉えられてしまうのです。

    確かPrifixで観て気になっていたこの劇団、
    さらに追いかけてみたくなりました。


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    2010/02/21 16:44

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