かげぜん 公演情報 dash「かげぜん」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    タイトル誤り
    タイトルが「かせげん」となってるが、「かげぜん」の誤りです。
    後日、管理人が訂正するだろうけれど・・。

    人が温かな心に触れて本来の精神を取り戻していく物語。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    口減らしの為に他家へ養子に出された神代大吾は貰われた家からも捨てられ天涯孤独となる。そんな環境から生きていく為には人殺し以外は何でもやって命を繋いできた。結果、大吾は詐欺師となる。

    今度のやまは大金を持参しているという老婦人の孫・ショウジのふりをして老婦人の自宅に潜り込み、大金を奪うことだった。しかし、彼女の家で暮らすうちに、彼自身が持っている本来の優しさが見え隠れするようになる。孤独感やこれまでの境遇からすさんでいた大吾の心が氷解していくかのように改心していくのだった。これに加味して、ひょんなことから見合い相手となった河野たえの太陽のような存在も大吾の心を潤す。

    一方で大吾がしてきた罪を天から罰せられるようにショウジ宛てに召集令状が届く。これを蹴って逃げる事も出来たが、大吾はあえてショウジとなって令状を受けて戦地に行く。残された老婦人・みつは彼の為に「かげぜん」を備える。

    時は流れて3年後、大吾は戦地から無事帰還していたが、今までの罪滅ぼしの為に、騙し取った金を被害者に返し、そして晴れて老婦人のもとに帰ってくる。帰る家があるという癒しは大吾がショウジではないと知った老婦人とたえが待つ家だ。守るものがあるのは素晴らしいのだ。

    妹を騙した大吾を屈服させ暴力で支配しようと、とことん追い詰める刑事も詐欺師らも、そうしなければ生きられなかった境遇を思うと哀れで物悲しいが、終戦間際の混乱期では珍しくなかったのだとも思う。キャストの演技力も演出も秀逸でした。初日だった為か、老婦人がセリフをカム場面が多かったが、それでも素晴らしい舞台だった。。

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    2010/02/18 14:15

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